単品通販と総合通販の違い - リピスト | EC/D2Cサイト構築システム

単品通販と総合通販の違い

ネット通販のビジネスモデルは大きく「単品通販」と「総合通販」に分けることができます。それぞれ特色に違いがあり、ひとつの商品に特化した販売スタイルを採用する単品通販に対し、様々なジャンルの商品を販売するのが総合通販です。

今回は、2つのビジネスモデルの特徴をご紹介しながら、両者の違いについて解説します。

単品通販と総合通販のビジネスモデルの違い

ec shopping

ネット通販(EC)のビジネスモデルは単品通販と総合通販の2種類の販売形態に分けることができます。

  • 単品通販 商品の種類やカテゴリーを絞って販売をおこなう
  • 総合通販 幅広い商品を取り扱いまとめて販売をおこなう

例えば、化粧品や健康食品などは単品通販が多い商材です。自社のオリジナルブランドを中心に、カテゴリーを絞って販売を行います。

一方の総合通販では、Amazonや楽天市場などがイメージしやすいでしょう。幅広いジャンルの商品を大量に取り扱い、大々的なビジネスを展開する形態です。

ポイント別に見る単品通販と総合通販の違い

ここからは単品通販と総合通販の違いをより詳しく見ていくために、ポイントを分けて違いを解説していきます。

1.商品の数・種類

単品通販と総合通販の最大の違いは、取り扱う商品の数と種類にあります。

単品通販では商品のカテゴリーを絞り、1つのサイトで同じジャンルの商品を販売します。いわゆる「専門店」のようなイメージで、健康食品や化粧品、食料品など大枠でジャンルを絞り特化型のビジネスモデルで顧客にアプローチします。商品の数も総合通販のように大量に仕入れる形態ではなく、事業規模に合わせてコントロールするのが一般的。また、あえて数種類の自社商品だけで勝負するといった戦略を採用できるのも単品通販の特徴です。

一方の総合通販はカテゴリーやジャンルに捉われず、幅広い商品を取り扱います。「百貨店」や「ショッピングモール」のイメージで、1つのサイトを訪れることでさまざまな商品を購入できます。扱う商品が多い分仕入れも大量に行い、キャンペーンなどを通して大々的な割引販売を行えるのも総合通販の強み。一方で、ラインナップの多さから専門性の面では単品通販に劣る点はネックです。

2.販売戦略

販売戦略にそれぞれの特色が出るのも、単品通販と総合通販の違いです。

総合通販では大々的なプロモーションを行い、集客力を高めて商品の購入を促します。新規・リピートを問わず「数」が戦略の軸となっており、割引キャンペーンなどで利益率を下げてもトータルの売上で結果を出す戦略です。お得感をアピールするのが大きな特徴で、「Amazonプライムデー」「楽天スーパーセール」といった短期集中型の施策を実行するのも総合通販の特徴でしょう。

一方の単品通販では、総合通販のように価格競争で対抗できない分、顧客へ丁寧にアプローチする戦略を採用します。SNSやオウンドメディアでじっくりブランドのイメージを浸透させ、新規購入後もアフターフォローを充実することでリピート購入を促します。また、定期購入やサブスクといった手法で、中長期的に顧客と関係性を築いて利益率を高める戦略も単品通販の特徴です。

3.ターゲット

ターゲットとなる顧客では、どのような違いあるのでしょうか。

単品通販では自社で取り扱う商品に対して興味や関心がある、モチベーションの高い顧客をターゲットにします。ある程度年齢層や購買層を絞り、ペルソナを設定してアプローチしていきます。一度限りの購入に終わらせず、リピーターへ繋がることを想定したターゲット選びも特徴です。大量の集客を見込めない分、ターゲットの質を高めることが目的です。

総合通販は、単品通販ほどターゲットを絞り込まず、幅広い顧客の獲得を目指します。多くの人に商品を購入してもらうことが念頭にあり、TVCMや大々的なWeb広告などで大量集客を目指すします。「お得感」や「品揃えの豊富さ」を印象付けて、次回以降の購入へ繋げていきます。

4.開設にかかるコスト・手間

ECサイトを開設する際のコストや手間の部分では、単品通販の方が手軽に始めることたできます。取り扱う商品の点数が少ないことや、想定するユーザーの数が少ないためサイトを手軽に構築することが可能です。

総合通販ではどうしても初期費用のコストがかさんでしまい、商品管理や顧客管理の部分でも作業が多くなります。

近年単品通販が人気を集めているのが、この開設の手軽さと初期費用の低さにあります。小さい規模でスタートし、徐々に取り扱う商品数を増やしていくといったアプローチも選択できるため、運営時のリスクを抑えられるのも魅力です。

5.単品通販向けの商品

総合通販では幅広いジャンルの商品を取り扱いますが、単品通販ではジャンルを絞って商品を揃えます。では単品通販向けの商品とは具体的にどのようなものが当てはまるのでしょうか?

1つの傾向として、一定に消費されていくものであれば単品通販でスタートしやすいと言えるでしょう。例えば、

  • 健康食品 → 例)サプリメント、健康ドリンクなど
  • 化粧品 → 例)化粧水、美容液など
  • 美容雑貨 → 例)使い捨てコンタクト、コンタクトの洗浄液など
  • 食品 → 例)お米や水、コーヒーやお酒、季節のこだわり野菜を毎月お届け、など
  • 雑貨類、文具類 → 例)洗剤、ティッシュペーパー、コピー用紙など

 

といった商品が挙げられます。一定のサイクルで消費する商品はリピート購入や定期購入に繋がりやすく、単品通販の特徴と相性が良いという訳です。

その他、定期コースでも回数別で違う商品を送る「頒布会」という販売方法もあります。
どんな商品をどの販売方法で売っていくかというのは非常に重要な点なので、なるべく多くの情報を集めて決定しましょう。

まとめ

今回は単品通販と総合通販の違いについて解説しました。

単品通販は商品の種類やカテゴリーを絞った販売形態で、小規模からスタートすることができます。大量の集客を見込めない分リピート購入に力を入れ、利益率を高めることが戦略の軸となります。

総合通販は幅広い商品を取り扱いまとめて販売する形態で、大規模のサイト展開が一般的です。キャンペーン割引など大々的なプロモーションで大量の集客を促し、顧客単価が下がっても購入者数の数を増やすことで売上を高めます。

どちらのビジネスモデルも一長一短がありますが、大切なのは自社のビジョンや商品との相性をしっかり見極めることです。自分たちの事業規模にあった形態はどちらなのかをよく検討して、より勝算の高い方法を選択しましょう。

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