年代別に見るEC化率の変遷や動向を振り返る - リピスト | EC/D2Cサイト構築システム

年代別に見るEC化率の変遷や動向を振り返る

年代別に見る EC化率の変遷や 動向を振り返る

ECで商品やサービスを購入する暮らしは、今や当たり前のものです。

しかし、1998年のEC化率(商取引においてECが利用された市場規模の割合)はわずか0.02%ほど。2020年の8.08%と比べると市場が非常に小さかったことが分かります。言い換えればEC業界はこの20年間で爆発的に成長したということ。

そこで今回は、こうしたECの成長を振り返るために、年代別のEC化率の変遷について見ていきます。各年代のECの歴史をふまえてご紹介していきます。

これまでのEC化率の変遷と年代別の歴史

EC化率の変遷

EC化率とは、商取引においてECが利用された市場規模の割合のことです。

どれくらいECサイトを利用して商品が購入されているかを客観的に理解できる数字で、EC業界では市場規模の動向と合わせて定点的に観測されています。

最新のデータである2020年のEC化率は8.08%。コロナ禍の影響やスマホをはじめとしたデジタル端末が普及したことで、前年の2019年から1.32ポイント(6.76%)の大幅増を記録しました。

では、この2020年の8.08%という数字を一つの指標としながら、各年代のEC化率の変遷を見ていきましょう。

※今回の記事では、経済産業省が1998年から発表している「電子商取引に関する市場調査」のデータから、BtoC-ECのEC化率を参考にしています。

1990年代後半(95~99年)│98年のEC化率はわずか0.02%

私たちの生活にパソコンが広く普及したきっかけとなったのが、Microsoftが開発したWindows95です。1995年に発表されたこの画期的なOSの登場により、一般家庭にもパソコンやインターネットといったデジタル機器が普及していきました。

国内ECもこのWindows95が発表された1990年代に食品メーカーや製薬メーカーがECをオープンし歴史がスタートします。しかし、経済産業省がはじめてEC化率のデータを発表した1998年のEC化率は、わずか0.02%。

1997年に楽天市場がオープンしたとはいえ、現在と比べると市場規模が非常に小さいものだったことが理解できます。1999年にはYahooショッピングとヤフオクがオープンしていますが、まだまだECという土壌に種がまかれたばかりの時代でした。

2000年代前半(2000~05年)│EC化率がはじめて1%台に

90年代後半にまかれた種が芽を出し成長をはじめたのが2000年代前半です。

Amazonが2000年に国内での書籍販売をスタートすると翌2001年にはECモールをオープン。ユニクロや良品計画、イオンといった大手企業がECをオープンしたのも2000年で、ここからEC産業の勢いが加速していきます。

この期間のEC化率は0.5~1%台を推移。商材としては健康食品やサプリメントが人気を集めた時代ですが、前述したユニクロや2004年のZOZO、2005年のユナイテッドアローズなどアパレル産業が登場しはじめたのがこの時期でした。

2000年代後半(06~10年)│ECが爆発的に普及しEC化率が2%台に

2000年代後半は、ECが爆発的な勢いで成長をはじめた時期です。大手モールやブランドのECサイトが人気を集めると同時に、BtoB向けのECとしてモノタロウなどが台頭しはじめるなど取り扱う商材にバリエーションが生まれていきました。

EC化率は2006年の1.25%から右肩上がりで成長し、2009年には2.08%と2%台を突破。翌2010年には2.46%と、ECが私たちの生活に一気に浸透していきました。

この成長を後押ししたのが、2007年に発売されたiPhoneです。スマートフォンを持つというライフスタイルを提供したスティーブ・ジョブスの傑作は、スマホからインターネットにアクセスしてECを利用するという近未来の夢をついに実現させました。

2010年代前半(10~15年)│EC化率が4%を突破しECビジネスが個人にも浸透

2010年代に入ってもEC化率の成長は衰えません。2012年に初の3%台となる3.1%を突破すると、2014年には早くも4%台となる4.37%に到達

スマホが広まることでブログやSNSが普及し、こうしたツールを活用したECマーケティングが活発化したことが背景に挙げられます。また、個人がECサイトをオープンする動きや、海外向けの越境ECがトレンドとなり始めたのもこの時代です。

2010年代後半(16年~現在)│コロナ禍によりEC化率が8%台を突破

2016年のEC化率は5.43%、2018年には6.22%とそれぞれ大台を突破。一方で、海外でのECの普及率に比べると、国内の成長は鈍いという課題も見えてきました。

これはデジタル戦略の遅れや日本人の現金主義文化が背景にありましたが、その流れを打ち破るきっかけとなったのが新型コロナウイルスの感染拡大です。

世界的な猛威をふるうこのウイルスの登場により、私たちのライフスタイルは一変することになります。リモートワークや在宅勤務といった働き方が増加し、それに合わせてECの利用率も増加。最新の調査結果である2020年にはEC化率が一気に8.08%を超え、日本でもいよいよデジタル社会が本格的に到来したといえます。

ECではD2Cのビジネスモデルが注目を集め、パーソナライズ化といったよりユーザーとの関係性を強固にしていく戦略がトレンドとなっています。

まとめ

今回は、商取引においてECが利用された市場規模の割合であるEC化率の変遷を振り返りながら、各年代のEC業界の歴史についてご紹介しました。

1998年に0.02%だったEC化率は、2000年台に1%台を突破するとそこから成長が一気に加速。

  • 2009年:2.08%
  • 2012年:3.10%
  • 2014年:4.37%
  • 2016年:5.43%
  • 2018年:6.22%
  • 2020年:8.08%

 

上記の変遷を見ても分かるように、この10年で一気に6ポイント(2.08%→8.08%)の急成長を記録し、ECが日本社会に浸透したことが理解できます。

一方で、海外に目を向けると世界全体のEC化率は14.1%。アメリカは2020年時点で14.5%、中国にいたってはEC化率が44.0%という驚異的な数字を記録しており、まだまだ日本でのEC化率は低い水準です。

しかし事業者目線に立てば、これは市場の成長が今後も期待できるということ。とくに越境ECの分野やD2Cモデルは近年のトレンドで、新規でのEC構築や売上アップを狙う企業にとっては活路となる事象でしょう。

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