【事例】ECサイトのアイデアに優れた施策5選!
ECビジネスに興味がある・これから挑戦したいという方にとって、優れたアイデアで成功を収めた事例はすばらしい教材となります。EC運営へのヒントや、新たな施策を考えるきっかけとなるかもしれません。
今回はアイデアに優れたECサイトの施策を5つご紹介します。
アイデアが光る5つのECサイト5選
かつては利便性や価格の安さばかりが注目されていたECですが、現在ではアイデアに優れた店舗が注目を集めるようになっています。こうした店舗の事例はサイトの運営や施策を検討するヒントが詰まっており、ぜひとも知っておきたい情報ばかりです。
さっそくアイデアが光る5つのECサイトの事例や施策を見ていきましょう。
1.Warby Parker│99年ぶりの日食に合わせて日食グラスを無料配布
アメリカの人気アイウェアブランドのWarby Parkerでは、2017年に日食グラスを無料配布する取り組みを実施しました。この日食はアメリカでは99年ぶりとなる歴史的なイベントで、国内で「世紀のショー」を楽しもうと多くの人々が関心を寄せていました。
ここに注目したのが、アイウェアを手がけるD2CブランドのWarby Parkerです。同ブランドでは日食を観測するためのグラスを製造し、大々的に無料配布。さらに自社サイトやSNSで日食に関するコンテンツを多数発信しイベントを盛り上げることで、ブランドの知名度アップに繋げました。
ビジネスの世界では商品やサービスありきで施策やキャンペーンが展開されがちですが、Warby Parkerは「99年ぶりの日食」という体験に紐づけてブランドを訴求。セールス感を抑えつつ、人々の記憶にブランドの名前をしっかり覚えてもらうという戦略は実にアイデアに優れた施策だったといえるでしょう。
2.COHINA│150cm前後の小柄女子向けの商品を販売
日本でアパレルD2Cを展開するCOHINAでは、150cm前後の小柄な女性向けのブランドを展開しています。
ニッチなターゲット向けの商品は市場のボリュームが小さく、ビジネスとして展開しづらいと思われがちですが、「150cm前後の女性向けアパレル」といった確実に需要が見込める市場はむしろEC向けといえます。実店舗で展開するとなると、ある程度売れ筋の商品を選ぶ必要がありますが、ECなら全国が市場となるためニッチな商品でも一定のボリュームを確保できます。
このような「コンプレックス商材」を扱う場合はユーザーとのコミュニケーションも重要ですが、COHINAは積極的なSNSの活用や人気芸能人を起用することでブランドの認知度を高めることに成功。ユーザーと企業だけでなく、ユーザー同士のコミュニティ構築にも貢献するなど、D2Cらしい戦略で人気を集めています。
3.よなよなの里│EC×メディア運営でクラフトビールを販売
よなよなの里は全国的にも珍しいクラフトビールを販売するECサイトです。同社ではサイト内でビールのイベントや作り手のインタビューなどコンテンツを積極的に配信。商品を販売するだけに留まらず、ファンづくりや作り手の想いを届けるといった付加価値を提供するアイデアで成功を収めています。
モノからコトへに代表されるように、年々ECでの消費行動には商品やサービスを利用することで得られる「体験」や「新たな価値」に重きが置かれるようになりました。よなよなの里ではこうしたユーザーの変化を敏感に察知し、自社サイトが体験や価値を生み出すプラットフォームとしての役割を持たせることを目指しました。
こうしたECとメディア運営の組み合わせは根気のいる作業ですが、コツコツと積み上げることで成功を収めやすい戦略です。
4.PAJAMAYA IZUMM│ユーザーが「選びやすい」を追及したサイト設計
PAJAMAYA IZUMMはパジャマを専門に扱うECブランドです。同社ではユーザーが選びやすいサイト設計に徹底的にこだわり、EC以上の購入体験を実現しました。
サイトではテーマや素材、贈り物など事細かにカテゴリを設置。ユーザーは自分の目的や好みに合わせてすぐに欲しい商品を検索ができ、ストレスのない購入を後押しします。例えばテーマの項目を開くと、「一年中使えるルームウェア」といった定番のものから「入院向けパジャマ」「夏と冷房対策パジャマ」など、ユーザーのニーズを先回りしたカテゴリを用意。
ECは写真とテキストだけで商品を選んでもらうため、可能な限りユーザーの求めるニーズを把握し、先回りしたサイト設計を施すことで温かみのあるECを実現しました。
5.職人醤油│すべて100mlのミニボトルで販売
最後にご紹介するのが、職人醤油です。職人醤油では日本各地の400以上の醤油蔵からセレクトした醤油を販売。特徴的なのが、すべての商品は100mlのミニボトルでの販売のみに限定している点です。
これはさまざまな醤油と出会い、実際に試して欲しいという想いと共に、実際に家庭用の大きいサイズの商品を購入する場合は蔵元から直接購入してほしい願いが込められています。醤油という伝統ある文化を大事にし、その作り手である蔵元の人たちにもハッピーになってもらいたい。職人醤油は例えるならEC上のポップアップストアのような役割を果たし、ユーザーと蔵元の橋渡しをするのが狙いです。
自分たちの利益だけに留まらず、醤油に関わる人々の幸せを意識するアイデアはストーリー性があり実に興味深いといえます。
まとめ
今回はECサイトのなかからアイデアに優れたサイトや施策を5つご紹介しました。
ECでは絶えず新しい企画やチャレンジが求められ、ユーザーも斬新なアイデアに取り組む店舗にアンテナを張っています。今回ご紹介した事例は、これからECに取り組む人や、すでにECを運営している人にとっても刺激的かつ興味深い事例を集めてみました。ぜひ事例からヒントや刺激を受けながら、新たなアイデアを探っていきましょう。
EC通販に精通したプロがお答えいたします。