定期購入モデルとは?導入時の注意点や特商法について解説 - リピスト | EC/D2Cサイト構築システム

定期購入モデルとは?導入時の注意点や特商法について解説

化粧品や食品などをD2Cで展開する企業が導入している定期購入モデルは、顧客のリピート率を高めるための商品開発やマーケティングを行うことで、安定した収益を獲得できる人気のビジネスモデルです。
しかし、昨今定期購入モデルの解約や購入の顧客トラブルや、特商法違反による商品の販売停止が増えており、定期購入はイメージが低下しています。
今回は、定期購入モデルの導入を検討している企業に向けて、定期購入モデルの概要やメリットに加えて、販売時に注意したい特商法について紹介します。

定期購入モデルとは

定期購入モデルとは、顧客に同じ商品を一定のサイクルで購入してもらう販売方法を指します。

販売側は毎月決まった売上を立てやすく、顧客側は商品の買い忘れやストックができることが定期購入モデルのメリットです。

定期購入モデルとサブスクリプションの違いは?

近年、月額従量制の課金を行うと映像や音楽の聴き放題などを提供しているサブスクリプションが増えています。
サブスクリプションも定期購入も一定の期間分の支払いを行ってサービスや商品の提供を受けることには変わりませんが、以下のような違いがあります。

 

定期購入:決まったサイクルで物品を購入する

サブスクリプション:使用量を支払うと、決められた期間内でサービスが受け放題になる

サブスクリプションは物ではなくサービス(無形商材)のことが多くあり、回数制限がありませんが、定期購入は商品を定期的に購入することがメインとなっているのです。

定期購入モデルに向いている商品

近年、多くのECサイトが低購入モデルを導入していますが、全ての商品が定期購入に向いているとは限りません。以下の商材は定期購入に向いていると言われています。

  • 化粧品
  • サプリメント
  • 食品など
  • 洗剤などの日用品

 

上記のジャンルの商品を販売する多くの多くのブランドが定期購入を導入しています。
化粧品はメイクアップ・スキンケア問わず継続して使用する確率が比較的高いため、他商品を訴求しながら売上を向上するクロスセルを行いやすいこと、サプリメントや食品はストック買いする方が多いことから、定期購入の需要が高まっています。
洗剤も生活必需品のため、顧客にとって定期購入のハードルが低いのが魅力です。
このように、商品の満足度が高いとリピート買いを見込める消耗品が定期購入に向いていると言われています。

定期購入モデルのメリット

定期購入の導入は、顧客側だけではなく企業側にも売上面や事業面をもたらします。

ここからは定期購入のメリットを紹介します。

収益が安定しやすい

事業を継続させるためには新規顧客とリピート客を同時に獲得することが大切です。

定期購入モデルの場合、顧客は販売側が決めた一定の期間ごとに金額を支払って商品を購入することを前提にしているため、収益を安定しやすくなります。

毎月の出荷数と売上把握しやすい

定期購入モデルは毎月の販売個数の見通しがつきやすいため、売上の見込みを立てやすくなります。

1回のみの購入の場合、顧客の次期購入を予測しづらくなりますが、毎月の出荷数と売上を把握することで在庫管理もしやすくなります。

1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月といったように継続期間を設けることでより長い売上を作れる見込みを立てることも可能です。

事業計画を立てやすくなる

定期購入モデルを導入して売上を予測しやすくなると、事業計画も立てやすくなります。

見込みの出荷数や売上を把握すると、いつどの施策を行えば良いか、明確なプランを立てながら事業を行えます。

顧客の購入頻度を見て、商品の開発に活かしやすくなるのも定期購入のメリットです。

定期購入モデルのデメリット

定期購入モデルは収益が上がりやすく、長期的目線でビジネスを行いやすい販売形式ですが、デメリットも生じます。

以下の3点のデメリットを理解し、カバーしながら事業を行いましょう。

顧客の新規獲得に時間がかかる

定期購入モデルは自社製品をD2Cで販売することにくわえて、特定の商品を継続して購入することを前提にした販売手法です。

そのため、顧客から見て「同じ商品を買い続けたいと思える商品の魅力と価格」を考えないと、新規獲得が難しくなります。

常に在庫を潤沢管理させる必要がある

定期購入は各顧客に決まった月日に定期的に商品を発送する必要があります。

売上と支出のバランスをみながら在庫を切らさないようにして販売を行って、顧客の購入意欲が高い時に買える状態を作ることも大切です。

特商法を常に学び続ける必要がある

特商法とは「改正特定商取引法(以下、特商法)」という法律で、D2C事業や定期購入モデルを用いて事業を行う会社にとって必要不可欠な法律です。

特商法は適宜変わることにくわえて、違反すると業務停止・中止になることもあります。

定期購入モデルは長く事業を行うためにも常に社内で特商法を学び、知識を共有し合いましょう。

定期購入モデルで成功するためのポイント

定期購入モデルも他のビジネスと同様、綿密なマーケティング戦略を練ってビジネスを行うことが必要です。

ここからは、定期購入モデルの中でも取り入れやすい成功するためのポイントを紹介します。

初回購入のハードルを下げる

まず、定期購入で販売を行う商品を体験してもらう機会を設けることが大切です。しかし、顧客にとって知らない商品を定期的に購入するのはハードルが高く感じます。

そのため、初回購入はお試しサンプルなどの購入を設けてハードルを下げるのがおすすめです。

商品の量も数回分の小さなボトルやパウチなどにして、コストと価格のバランスをとってください。

オリジナルの商品を販売する

定期購入モデルはLTVという「1人の顧客から得られる利益の合計金額」を上げる可能性を秘めており、利益を上げるためにLTVを重視する企業も増えています。

定期購入モデルでLTVを上げるためには、他社には真似できないオリジナルを販売することが大切です。

常にマーケティング分析を行い、ターゲット層が求める商品を開発しましょう。

新規購入を増やし解約者を減らす工夫を

先述でもお伝えしたように、定期購入モデルは新規購入のハードルが高いため、新規顧客が手に取りやすいように、工夫することが大切です。

初回のお試しサンプルの導入だけではなく、新規顧客への広告配信やSNSでの発信で認知度を広げるようにしましょう。

また、解約者を減らすために長期購入者への特典や、購入後の商品サポートも導入してください。

定期購入モデル導入時に知るべき「特商法」について

特商法は消費者庁が定めた法律で、訪問販売やD2Cなどの消費者とのトラブルが起きやすい売買取引の適正化を目的として作られた法律です。
近年、特商法違反による業務停止・中止処分を受けているD2Cビジネスの企業も増えています。

特商法を守り、顧客とのトラブルや販売停止を防ぐために、以下の3点を意識してサイト制作やビジネスを行ってください。

購入確認画面や条件は分かりやすく明記する

定期購入モデルで商品を販売する際は、顧客がWebサイトやLPで以下の情報を簡単に確認できるようにしなければなりません。

  • 商品の数量、回数、期間など
  • 購入価格
  • 支払い時期と決済方法
  • 発送時期
  • 定期購入縛りが発生する場合、その内容を記載
  • 定期購入の解除に関する事項

 

上記の内容を確認できず、顧客が「定期購入と知らずに購入してしまった」というトラブルを防ぐことは、企業のブランディング保持にもなります。

顧客目線で分かりやすい購入ページ設計を行ってください。

定期購入の回数は明記すること

多くの定期購入モデルは、最低限の購入回数を設けた定期縛りを設けています。
購入回数に条件を設ける場合は、必ず継続回数を明記してください。

解約の対応は真摯に行うこと

定期購入モデルは、「化粧品が肌に合わない」「商品が余ってしまう」などの理由で解約が起きることがあります。

顧客の減少は避けたいものですが、解約対応の電話が繋がらない、解約ページが分かりにくい、また電話解約で長時間引き止めてるとブランドイメージが下がり、新規顧客の獲得が難しくなります。

解約理由を真摯に聞き、事業改善のヒントにするのがおすすめです。

定期購入モデルは法律に沿って正しく導入を

今回は、定期購入モデル導入を検討している企業に向けて、定期購入モデルの概要や導入時の注意点にくわえて、特商法の基礎知識をお伝えしました。

D2Cブランドを持つ企業にとってビジネスチャンスがある定期購入は、法律に基づき真摯に販売をすることが重要視されます。
昨今、消費者庁が伝えているトラブルによって顧客が持つ不安を取り除きながら、顧客目線のサイトを制作し、ビジネスを行ってください。

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