D2C通販の同梱物は必要?その役割と重要性
通販での商品購入時。荷物が届くと、なんだか嬉しいものですよね。
喜びの中、梱包をほどいた時にまず目に入ってくるもの。
それはいわゆる「同梱物」と呼ばれるものではないでしょうか。
自身がユーザーである場合、
「またこんなにたくさん、案内が入っているな・・・」
「正直、邪魔なんだよな」
そんなことをを思ったこともあるかもしれません。
しかし、この同梱物施策を行うか否か、行うならばどのようにするかによってそれ以降のレスポンスに差が出ることもまた事実です。
それは、同梱物は必ず購入者全員に届き、その目に触れるものであるからです。
これこそが、同梱物施策における最大のメリットといっても過言ではありません。
本記事では、同梱物の役割とその重要性、具体的な基本施策について、初回同梱物を中心に解説していきます。
同梱物はリーチの高さが圧倒的
先に述べたように、同梱物の最大のメリットは、必ずユーザーの目に留まるということです。
初回購入であれば、企業や商品との初めての出会いを演出するものとなりますし、定期購入であれば、企業とユーザーをつなぐ架け橋となるものでもあります。
「どうせ読まれない」
「すぐに捨てられる」
こういった意見もありますが、逆にユーザーから
「詳しい説明がなかった」
「もっと知りたかった」
といった声があがることもまた事実です。
全てのユーザーが隅々まで同梱物を確認してくれるとは限りませんが、これは、DMやチラシでも同じこと。そのうえで、一定数は目を通してもらえると考えた場合、そもそものリーチの分母(到達人数)圧倒的に高いため、情報届けられる人数が大きく増えるということでもあります。
さらに、商品に同梱して発送するため、別途郵送費がかかるということもありません。
確かに、Webを中心の販促と比較すると、紙媒体では掲載できる情報量に製薬があるうえ、一度印刷してしまうと内容の修正ができず、印刷費もかかる、というデメリットもありますが、同梱物は顧客との重要な接点となるものであるという認識をしっかり持ちましょう。
同梱物施策の考え方

では、同梱物はどう考え、何を入れればよいのかという点を見ていきましょう。
その際に必要なことは、商品到着後のユーザーの行動導線を考えておくこと。
例えばですが、
- 段ボールや封筒を開ける
- まずは商品を取り出す
- 支払用紙や金額を確認する
- 商品を手に取ってみる
- 同梱物に目をやる
自分だったら、どのような順番で開封後の作業を行うか、同僚はどうか、社内で複数の意見を出したのち、どのタイミングで同梱物を見る可能性が高いかということは考えておくべきです。
とにかく商品を見てみたい!と、先に商品に手を付けてから同梱物を確認する方もいれば、まずは支払用紙や案内チラシを先にみてから、商品を開けてみる、という方もいると思います。
また、
- ユーザーに伝えたいことは何か
- 伝えたい事柄の優先順位はどうか
- 複数の情報をどう伝えていくか
ということも考えていきます。
例えば、考えたい同梱物が、2ステップのトライアル購入をしたお客様に対してと仮定し、伝えたい内容が以下の6つだったとします。
- 定期購入の案内
- 今だけのキャンペーン
- 商品の使い方と成分の説明
- ユーザーボイス
- 会社の姿勢や商品開発への想い
- LINEへの友達追加
この内容すべてを新聞のような形で1枚の紙に掲載することもできますし、チラシのように役割毎に別の同梱物として制作することもできます。
同梱物の種類を減らし物理的な紙の量を減らせば、費用も削減できスッキリはします。
ただ、情報の優先度がわかりづらかったり、開いてもらえなければ何も伝えられないことになってしまいます。
そのため、まずは、どの情報をどうとりまとめ、同梱物の数量をいくつにするか、ということを考えていきましょう。
具体的に必要な同梱物とは

トライアルや定期初回の場合
入れるとよいと考えられる同梱物は以下となります。
- 挨拶状
- お客様のお声
- 使い方ガイド
- 企業の想いやブランドコンセプト
- 定期引き上げ、継続促進など次回購入につながるもの
企業や商品とお客様の、初めての出会いの場です。
いい商品をいい企業から購入したのだな、と感じてもらうことはとても重要です。
人も第一印象でほぼ決まるといわれますよね。
初回商品のお届け時は、これと同じです。ユーザーも期待して購入しているので、その期待を裏切らないようにしましょう。
そのためには、丁寧である、きちんとしている、感じが良い、素敵な世界観であるなど、ユーザーの受ける印象がどれだけ大切か理解していただけると思います。
定期2回目以降の場合
- 挨拶状
- お客様のお声
- キャンペーン情報
2回目以降の場合、何を入れたらいいの?と悩んだり、結局毎回同じものを入れてしまっているという企業も多いですが、可能な限り対応していきましょう。
まず、挨拶状は3~6回目ぐらいまでは、内容を変えたほうがいいとされています。
それが難しい場合は、月ごとに内容を変えたり、季刊誌のような作りにし、お客様に常に新しい発見や情報を与え、飽きさせないことが大切です。
また、定期会員だけにあてたキャンペーンや限定情報、離脱防止・継続施策のためのユーザーボイスなどを入れていくこともおすすめです。
新商品情報やLINEお友達追加の誘導といった内容については、毎回同じものを同梱しても構いません。臨機応変に対応していきましょう。
実は封入順序が大切
どのように情報をとりまとめ、どのような同梱物を制作すべきか検討したのち、もう1点意識していただきたいのが、
その同梱物をどのような順番で封入するか、という点です。
これは以外に盲点となっており、対応できていない企業も多いですが、しっかりと考えパッキングしたり、ロジにもどのような順に重ねていれていくか、きちんと指示を出しましょう。
例えば、1番上には納品書、その次にキャンペーン情報、次に挨拶状、といった具合です。
ユーザーが安心して確認できることと、企業として優先的に伝えたいことを両立できるよう、また初めにお話したように、ユーザーがどのような行動導線をとるのか、といったことを考えながら、決めていきます。
この作業の重要性はもう1つあり、
- どのようなクリエイティブにしていくのか
- 紙の種類や大きさ、形はどのようにするのか
- かご落ち対策や表示速度の改善で新規獲得数を増やしたい
- 効果的なアップセル・クロスセルの購入導線でLTVを上げたい
といった点にも関係してくることがしばしばあるのです。
クリエイティブや紙質も

可能であれば、クリエイティブや同梱物の紙質についても考えておきましょう。
価格帯がある程度する商品であれば、ペラペラの紙の同梱物よりも厚みがあったり、高級感のある紙が適している場合もあります。
逆に、一時的な情報、ライトに見てほしいものであれば、上記のような紙である必要はありません。
また、1枚もののチラシなのか、冊子形式のものなのかによっても変わってきます。
- 紙の厚さはどうするか
- マット加工にするか否か
小さなことではありますが、こういったところまで考えることができると素敵ですね。
さらに、クリエイティブにおいては、お客様に情報が伝わりやすいことと、見やすいことが求められます。紙のクリエイティブはWebのクリエイティブと異なる面も多々あります。
これは何だろう?と気になって見たくなるようなアイキャッチやトンマナも大切ですし、紙の大きさを変えることで、それを実現することもできます。
また、意外と忘れられがちなのが文字の大きさに関する意識です。
その商品のターゲット層は、どのような世代ですか?
実は、40代以降がターゲットの商品というものが多いにもかかわらず、視認性を配慮できていない同梱物が多く見受けられます。
どうしても、年齢が上がるごとに、見づらさが生まれてきます。いわゆる、老眼ですね。
小さな文字、色の薄い文字というのは、見づらさをいうストレスをユーザーに与えてしまうだけでなく、大切な情報を伝えることができないというデメリットが生まれます。
企業としては、同梱物の枚数を減らしたい、少しでも費用を下げたい、と考えてしまうところではありますが、情報量を減らしたり、詰め込みすぎたりすることは、良い結果へと結びつきづらくなってしまいます。
〇文字色を濃くする
〇級数を少し上げる
〇用紙を大き目にする
などの視認性への配慮も忘れないようにしましょう。
最後に、世界観の統一も大切な要素の一つです。
あ、この色、この柄は、あの企業だな!
と感覚的にわかるように、ブランドカラーやイメージを彷彿させるような工夫ができると、ユーザーの中で、あなたのブランドが意識づきやすくなっていきますよ。
お客様の心をつかむ『開封体験』を

たかが同梱物、ではありますし、この同梱物からのレスポンスが高いとは限りません。
しかし、ユーザーとの重要な接点であることは間違いない同梱物。
それは『開封体験』という通信販売ならのではの大きな期待と楽しみがあるからこそ。
この『開封体験』は、見えない購入者とのファーストコンタクトであり顧客の信頼を勝ち取るための大切な瞬間だからこそ、リピーターを育成するための最も重要な戦略であるといえます。
今回は、その役割と重要性、そして、考え方を見てきました。
たった1枚の同梱物をつくるだけでも、考えることは実にたくさんあります。
少しでも質のよい同梱物を考えていけるよう、ユーザー目線を忘れずに施策を検討していきましょう。そのためには、ユーザー情報を一元管理でき、かつ、同梱物の管理をしっかりできるカートシステムも非常に重要です。
次回は、具体的な同梱物の内容について考えていきます。
リピストXには、同梱物施策を後押しできる機能がしっかりあります。
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