国内で成功しているコスメのD2Cブランドを紹介
近年のビジネスにおけるバズワードの1つといえるD2Cモデル。国内でも続々と新しいブランドが立ち上がり、EC業界に新しい潮流を生み出しています。
中でもコスメや化粧品は、世界観を重視するD2Cモデルとの親和性を武器に、人気ブランドが次々と登場している業界の1つ。
今回はそんなコスメ・化粧品業界の中から、国内で成功を収めているD2Cブランドを3つご紹介します。
D2Cモデルとは?
D2Cとは「Direct to Consumer」の略で、ECサイトを起点にメーカーが製造から販売までを一貫して行うビジネスモデルのことをいいます。
従来までもコスト削減を目的とした直販型(中抜きモデル)のビジネスは多く見られましたが、D2Cでは「世界観」と「デジタルテクノロジー」という2つのキーワードが大きな軸となるという点で、前者とは一線を画しています。
商品ではなく世界観を売る
D2Cモデルを語る際に、「商品ではなく世界観(ライフスタイルと呼ばれることも)を売る」という言葉をよく耳にします。
従来までのビジネスモデルでは、商品を販売する場合、その機能性やデザインといった「モノ」に起点が置かれていました。しかしD2Cモデルでは、SNSや自社メディアなどを通して、ユーザーに統一感のあるコンテンツを提供。
販売する商品には、コンテンツを通して築かれた世界観という付加価値が加わっています。世界観を体験するという意味では、「モノからコトへ」という流れに似ていますが、D2Cをより正確に表現するなら「モノ付きのコトへ」と呼べるでしょう。商品というモノに、世界観というコトをミックスさせてアプローチする手法です。
また、こうしたモデルを実現しビジネスとして成立させる上で、D2Cではデジタルテクノロジーをフルに活用している点も、従来までの直販型との違いでしょう。
国内で人気のコスメ・化粧品系D2Cブランド3選
D2Cブランドは世界観を重視するとご紹介しましたが、コスメや化粧品はブランドイメージやデザインが重視されるという意味で、D2Cと親和性のよい商材とされています。
国内でも人気のコスメ系D2Cブランドが続々と現れていますが、ここではとくに成功を収めている3つのブランドをご紹介していきましょう。
1.PHOEBE BEAUTY UP
まずご紹介するのが、SNSを中心に絶大な支持を集めるコスメブランド「PHOEBE BEAUTY UP(フィービービューティーアップ)」です。
同ブランドは、コスメ・美容系の情報メディアを運営するDINETTEからリリースされたプライベートブランドで、ブランド第一弾としてまつげ美容液を販売。その後もフェイスマスク、毛穴美容液と続けざまに商品をリリースしていますが、いずれも爆発的な人気で大きく売上を伸ばしています。
PHOEBE BEAUTY UPではインスタを中心としてSNSマーケティングに力を入れており、ターゲットとなる若い女性にリーチしやすい手法を採用しています。また、自社メディアDINETTEを通して育まれてきた世界観や信頼が、ブランドの成功に大きく貢献している点も見逃せないポイントです。
D2Cではメディア運営がビジネス成功の鍵を握るとされています。PHOEBE BEAUTY UPは国内ブランドの中でもとくにメディア運営に長けており、リリース直後からD2Cモデルが成功を収めている要因といえるでしょう。
2.BULK HOMME
次のご紹介するのが、メンズスキンケアのD2Cブランドとして大成功を収めた「BULK HOMME(バルクオム)」です。
世界観を重視するというD2Cの基本をしっかり押さえており、洗練されたパッケージデザインやSNSの運用、アイコンと呼べる芸能人の起用などブランドに徹底した統一感を持たせています。
20代~30代の男性というミレニアル世代をターゲットにしているという点もD2Cにおけるポイントです。この世代は商品を購入する際にその背景にある「ストーリー」を重視します。世界観を重視するD2Cの戦略は、ここに狙いを定めているのですが、同時にこの世代がデジタルネイティブであり、SNSなどのデジタルコンテンツとの接点が多いという特徴があります。
つまり、D2Cの戦略がリーチしやすいということ。BULK HOMMEはまさにこの公式にぴったり当てはまった事例で、インスタを中心としたアプローチがブランド認知を大きく後押ししました。
3.MEDULLA
最後にご紹介するコスメ系D2Cが「MEDULLA(メデュラ)」です。
MEDULLAはオーダーメイドシャンプーを扱うD2Cブランド。ユーザーはオンラインの無料診断を行うだけで、自分の髪質にあったシャンプーを選ぶことができ、ラボで個別に製造された商品を購入することができます。
自分の髪質にあったシャンプーが見つからないという悩みが多く、かといって市販の商品を大量に購入して回るのは手間と時間がかかります。MEDULLAはオンライン診断を利用することで、自分に最適なシャンプーをカスタマイズすることが可能。
パーソナライズ化されたこの購入体験は、まさにD2Cの代名詞でもある「コト付きのモノ」を体現するブランドといえるでしょう。
また、オンライン診断では不安というユーザー向けに、実店舗(ヘアサロン)での診断も提供。MEDULLAの認定スタイリストが在籍するサロンに予約し訪問すれば、スタイリストがその場で診断を行ってくれる仕組みです。
こちらも購入体験をさらにグレードアップさせる手法で、ユーザーとのタッチポイント(接点)を増やすという意味でも実によくできた手法といえるでしょう。
まとめ
今回は、国内で成功しているD2Cのコスメブランドについてご紹介しました。
それぞれの事例を見てみると、各ブランドとも自社の強みとなる世界観をしっかり構築し、商品と上手くリンクさせることで成功を収めています。D2Cにおいて世界観というキーワードがいかに重要な意味を持つのかがお分かりいただけたのではないでしょうか。
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