進む企業のサブスク化!サブスクを導入するときのポイントとは?
近年急速にユーザーが増加しているサブスク(サブスクリプション)。ニーズの高まりを受けて導入を検討する企業も多いですが、本当にどんな企業でもサブスク化を目指すべきなのでしょうか?
今回は、企業のサブスク化の是非と、導入する際のポイントについて解説します。サブスクへの対応を迷っている事業者の方は、ぜひチェックしてみてください。
サブスクとは?
サブスク(サブスクリプション)とは、サービスや商品を一定の期間利用することに対して料金を支払うビジネスモデルを言います。
従来までの定期購入モデルに近く、データ配信を主体とした音楽や映像の「使い放題」サービスが主流となっています。
企業でもサブスクの導入が進む
ニーズの高まりに呼応するように、企業でもサブスクを導入する動きが加速しています。サブスク化への流れを作ったという意味では、マイクロソフトの「office365」やアドビの「Adobe Creative Cloud」などが有名です。
音楽や映像の配信はもちろんのこと、最近ではファッションや食品のサブスク化も普及。また、ワークスペースを定額で利用できるといった「コト(体験型)」にフォーカスしたサービスも増加するなど、今後もサブスク化は多様な業界でより一層広がりを見せていくでしょう。
どんな企業でもサブスクを導入すべきなのか?
ここで疑問となるのが、「どんな企業でもサブスクを導入するべきか?」ということ。トレンドとしてサブスクが拡大していることは事実ですが、サブスクには導入に際してデメリットもはらんでいます。
ここでは、サブスクのメリット・デメリットを見ていきながら、導入の是非を考えていきましょう。
サブスクのメリットは?
サブスクのメリットは、継続的な売上が見込めるということ。従来までの売り切り型のモデルでは、販売数の増減によって収益が変化するため、売上予測が難しいというデメリットがありました。しかし、サブスクでは継続的な利用が前提となるため、中長期的な売上を見込むことができます。
また、売り切り型ではアップグレードやリニューアルがユーザーマターとなりますが、サブスクでは自社で柔軟に対応することが可能です。新サービスを軸にしたプロモーションを打てるなど、マーケティング面でのメリットも大きいでしょう。
サブスクのデメリットは?
一方で、サブスクを導入することによるデメリットもあります。まず、常に新しいコンテンツを提供し続けなければならない点は、事業者にとって大きな負担となるでしょう。
ユーザーに飽きられるとすぐ他のサービスに移行されてしまいます。良質で大量のコンテンツを継続して制作する体制を整える必要がある点は、企業の負担を増やす一因です。
また、従来モデルからサブスクへ移行すると、一時的に売上が減少してしまいます。これは新サービスや定期的に料金を支払うことに対してのアレルギー反応とも言え、サブスクを導入する際は避けては通れない道でしょう。
例えば、ゲーム機のハード(本体)にはそれぞれの機種に思い入れがあるユーザーも多いですが、サブスクによる配信でハードの価値が下がると、ブランドイメージを損なう恐れがあります。こうした既存ユーザーとの関係を維持できるかも、サブスク導入へのハードルと言えます。
サブスクを企業が導入する際のポイントは?
メリットとデメリットを比較した上で、メリットが大きいと分かれば企業はサブスクを導入することになります。
では、サブスクを導入する上でのポイントはどこにあるのでしょうか?
新しいコンテンツの追加とオリジナルサービス
先ほども少し触れましたが、サブスクを導入する際は常に新しいコンテンツを提供することが大切です。従来までのサービスを月額料金で利用できるというだけでは、いくらコスト面での優位性が高くても、すぐに飽きられてしまいます。
継続的に鮮度の高いコンテンツを配信・追加することで、ユーザーの満足度を高めるようにしましょう。
また、オリジナルコンテンツの有無も重要なポイントです。今後より一層サブスクの競争が過熱することが予想されますが、自社オリジナルのコンテンツを提供することで、他社との差別化を図ることができます。
ユーザーファーストの姿勢を鮮明にする
ユーザーファーストの姿勢はビジネスにおける鉄則ですが、サブスクではこの考え方をより鮮明にする必要があります。サブスクはどうしても価格優位性が強調されてしまいがちですが、これではブランディングという意味ではチープさが強調されてしまいます。
あくまでユーザーファーストの姿勢でサービスの利便性を高め、ユーザーのロイヤリティを高めていきましょう。このアプローチが、継続的なサービス利用に繋がり、比例して売上のアップも見込めます。
まとめ
今回は、企業のサブスク導入の是非や、導入する際のポイントについてご紹介しました、
サブスクは継続的な収益が見込める上、サービスのアップグレードに柔軟に対応できるなどメリットが多くあります。一方で、常に新しいコンテンツを配信し続ける体制づくりや、ブランドイメージが損なわれるリスクをはらんでいる点は注意が必要。
導入する際のポイントは、新しいコンテンツの追加とオリジナルサービスの提供が挙げられます。また、ユーザーファーストの姿勢を鮮明にすることで、企業のブランディングを進め、ロイヤリティを高めることも重要です。
サブスクは時代のトレンドとして、今後ますます普及することが予想されます。
しかし、流行りに乗って足早に導入を焦ってしまうと、作業負担が増加するだけでなく、自社のブランドイメージを損なう恐れもあります。導入する場合は、メリットとデメリットを勘案し、自社の体制をしっかり整えてから、質の高いサービスとしてリリースを目指しましょう。