ECサイトのリピート率を上げるには?リピートしたくなるサイトとは?
ECサイトの安定した運営を目指すなら、リピート率を上げる取り組みを意識しましょう。リピート率は「はじめて商品を購入し、再度商品を購入してくれた人の割合」を意味し、ECサイトでは重要な指標として知られています。
一方でなかなかリピート率が上がらないと悩んでいる事業者も多く、具体的な施策を知りたい方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はリピート率を上げるメリットや具体的な施策について解説します。
なぜECでリピート率を上げることが重要なのか
リピート率とは「はじめて商品を購入した新規顧客のうち、再度商品を購入してくれた顧客の割合」を意味する指標です。どれくらいの人が再購入してくれたのかを客観的に把握できる指標で、ECサイト運営や分析ではしばしば用いられています。
では、そもそもなぜECでリピート率を上げることが重要なのでしょうか?
1.新規ユーザーより獲得コストが低い
1つ目は、新規ユーザーより獲得コストが低いため。
ECの顧客は、初めてサイトで購入する新規ユーザーと、再購入するリピートユーザーに大きく分けられます。どちらのユーザーもECサイトの売上を高めるには大切な存在ですが、獲得コストを比較すると新規ユーザーに比べてリピートユーザーの方が低いことが分かります。
新規ユーザーはまだ商品を「試したことがない」「そもそも知らない」といった人も多く、購入までのハードルが高い傾向になります。そのため、商品やブランドの認知力を高めたり、信頼関係を築いたりと、プロモーション費用が高くなりがちです。一方のリピートユーザーはすでに最初のハードルをクリアし、ある程度の関係性を構築できています。そのため新規ユーザーと比べ獲得コストが低く、利益率を高めることができます。
2.事業の成長につながりやすい
2つ目は事業の成長につながりやすいため。
リピート率の上昇はLTV(顧客生涯価値)の向上にも直結しており、企業にとっては利益を増やし事業の成長につなげやすいといえます。
年々消費行動が変化し、ユーザーは商品の機能的な価値だけでなく、ビジョンやストーリーといった情緒的な価値にも重きをおくようになりました。ECでもこうした変化を受けLTVを重要な指標と定める企業が増えており、リピート率の重要性が見直されています。
3.ユーザーの声を活用できる
リピート率が高まることは自社ブランドへのファン増加を意味し、ユーザーが自発的に商品レビューや口コミを投稿してくれることが期待できます。こうしたユーザーの声はECにとって重要な販促材料となり、他のユーザーが購入を検討する材料にもなっています。
近年では、ユーザーが自らSNSやレビューサイトに投稿したUGC(ユーザー生成コンテンツ)が注目されています。UGCはユーザー発信で広がるため信頼度が高い上、広告コストはまったく発生しません。例えば、人気インフルエンサーが自社の商品を取り上げてくれれば、大規模なプロモーション一回分の販促効果を得ることができます。
リピート率が高まればこうしたユーザーの声を活用できる機会が増えるため、サイトの運営に大きなメリットが得られるでしょう。
ECのリピート率アップにつながる4つの施策
ユーザーがリピート購入をしない主な理由として「商品の存在を忘れてしまった」「再購入するほどメリットが得られなかった」という2つが挙げられます。
前者では、再購入を促すための施策や継続的な関係性を構築することが大切となります。後者に関しては、商品の質向上と共にメリットや強みを訴求することで課題を解決できるでしょう。
こうしたポイントを踏まえながら、ECのリピート率アップにはどのような施策が効果的か見ていきましょう。
施策1.ステップメール
ユーザーの状態に合わせてメールを段階的に送信するのがステップメールです。
例えば化粧品を購入したユーザーに対して、購入直後のお礼のメッセージや商品の使い方を紹介する内容のメールを送信。その後、定期的に商品の効果・効能を詳しく説明する内容を送信しユーザーの納得感や満足感を高めていきます。最終的に商品がなくなりそうなタイミングで再購入を促すメールを送信し、リピート購入につなげます。
このように商品を購入して終わりではなく、購入以降をフォローしてリピート購入につなげるのがステップメールの目的となります。リピート購入を促し、リピート率を高める施策としては効果的です。
近年ではメールだけでなくLINEのメッセージ機能を活用したステップ配信もECでの利用が増えています。
施策2.ポイントやクーポンの配布
ポイントの付与やクーポンの配布は、リピート率向上が期待できる施策です。
次回以降のお買い物で利用できるポイントやクーポンは、ユーザーにとってお得感があり、リピート購入に結び付きやすいといえます。有効期限を設定すれば、再購入までのスパンを短くすることができる点もメリットです。
また自社独自のポイントを配布すれば、他社への離脱を避ける効果も期待でき、継続的なリピーター獲得につながるでしょう。
施策3.SNSやブログでコミュニケーションを取る
SNSやブログを使って、ユーザーとコミュニケーションを取るのもリピート率アップにつながる施策です。
先ほどリピート率が上がらない原因として「商品の存在を忘れてしまった」という理由をご紹介しました。これは見方を変えれば、ユーザーとブランドの接点が少ないということ。そこでSNSやブログで定期的にコンテンツを発信することで、自社の存在をアピールしていきましょう。
例えば初回購入時にSNSをフォローしてくれた方にクーポンを配布するといったキャンペーンを実施すれば、自然な形でSNSをフォローしてもらえるでしょう。継続的にコンテンツを閲覧してもらい動機付けをおこなえれば、リピート購入につながりやすくなります。
施策4.同梱物でクロスセルやアップセルを狙う
購入した商品のノベルティやお試しとして付いてくる同梱物は、クロスセルやアップセルを促すのに効果的です。顧客の満足度も高まり、違う商品やグレードの高い商品を実際に試してもらうことができます。
また、購入したユーザーに後日DMでお試し商品を送付するといった施策も、リピート率向上につなげるには効果的です。
まとめ
ECのリピート率を上げることのメリットとして、
- 新規ユーザーより獲得コストが低い
- 事業の成長につながりやすい
- ユーザーの声を活用できる
といった理由が挙げられます。
ECでは新規ユーザーの獲得に注力しがちですが、同時にリピートユーザーを獲得しリピート率を高めることがサイトの売上安定には欠かせません。今回はリピート率を高めるための具体的な施策についてもご紹介していますので、記事を参考にしながら安定したサイト運営を目指していきましょう。
EC通販に精通したプロがお答えいたします。