RFM分析の活用事例
ここでは、RFM分析の活用事例を紹介します。
ショップの運営において、RFM分析は様々な場面で活用できます。
顧客の分析だけでなく、在庫管理にもRFM分析は活躍します。
しかし、業種によってRFM分析の使い方は変わってきます。
ここで紹介する活用事例を参考に、ぜひ、あなたのショップに合ったRFM分析の使い方を
マスターしましょう。
顧客分析から在庫管理まで
RFM分析は、様々なショップの顧客分析から在庫管理まで、幅広く活用することができます。
しかし、それぞれの業種に合った使い方があり、活用法は一様ではありません。
また、同じデータでも見方を変えると新たな発見があるかもしれません。
少しずつ見方を変えていくことも忘れずに、これから紹介する事例を参考にしてください。
そして、あなたのショップに合った活用法を編み出していきましょう。
日常的に使う商品販売におけるRFM分析活用事例
まずは、日常的に使う商品、つまり購入頻度が高く、定期的に購入し、そして比較的安価な商品を販売している場合の活用法です。
このタイプの商品は、頻繁に購入し、安価なものが多いため、r値は最低でも一月単位、f値は数十回単位、m値は数万円単位で段階分けした方がいいでしょう。
販売している商品の価格帯によって段階分けの基準は変わりますが、こうした購入頻度が高い商品を販売している時、r値を年単位のなどにしてしまうと、ほぼ間違いなく顧客の分布がランク1か5に集中するでしょう。
したがってこういった商品の場合は、細かく段階分けをした方が、より顧客の分析を行いやすいです。
段階分けが終わったら、まず見るべき所はr値です。
r値の高いお客様であれば、さらに商品を薦めると売れる可能性があります。
r値が低い場合は、競合他社に奪われている可能性があるので、積極的なアプローチが必要です。
また、f値、m値が低い場合は、季節限定の特典サービスや割引販売などをお薦めして、より購入を促していきましょう。
全てのランクが低い場合は、再度購入してくれる可能性が低いので、切り捨てた方がいいです。
むしろ、可能性のある顧客に集中した方が効果的です。
このように、RFM分析を活用することで、商品をたくさん購入してくれる常連客が増え、ショップから離れていく顧客を減らすことができます。そして無駄な販促も省くことができます。
購入頻度が低い商品におけるRFM分析活用事例
購入頻度が低い商品とは、例えば自動車や家具、または学校の学生募集など、数年に一度しか購入しないような商品のことです。
こういった商品を取り扱っているショップの場合は、そもそもの購入頻度が高くないため、直近の金額や購入回数で分析を行っても販促にはあまり役立ちません。
例えば、家族で大きなテーブルを買うとしたら、それは数年もしくは数十年、場合によっては人生で一度きりです。
その一度きりのチャンスを掴むためには、購入ではなくその一歩手前の接触で分析を行います。
まず、r値は
最近の購入日ではなく、最近接触した日時
とします。
その顧客と最後にコンタクトを取ったのはいつなのか、ということをr値の数字とします。
f値は
何回その顧客と接触したかを計るもの
とし、m値は使用しません。
そうすることで、顧客の数少ない購入の機会を掴みやすくします。
数値を出した後の販促は、r値が高い人ほどあなたの商品に興味があるということなので、定期的に接触するようにして顧客にあなたのショップの存在を印象付けていきます。
r値、f値がともに低い場合は、商品を見てもらう機会を増やすようにメールやDMを送りましょう。
アプローチしても、まったく反応が無い顧客については販促をやめることも考えてください。
このように、購入頻度の低い商品の場合は、購入してくれそうな顧客を見つけ出すためにRFM分析を使います。
在庫管理におけるRFM分析活用事例
あなたのショップで在庫が大量に余っているということはないでしょうか?
そんな方のためにも、RFM分析は活躍します。
ここでもやはり、数値の設定が重要です。
在庫管理の場合
r値 | f値 | m値 |
---|---|---|
それぞれの商品の 最新出荷日 |
現在までの出荷量 | 一個あたりの利益 |
そして、段階分けは購入頻度によって変動させます。
日常的に消費する商品
r値 | f値 | m値 |
---|---|---|
数日単位 | 数百個単位 | 数十円単位 |
あまり頻繁に購入しない商品
r値 | f値 | m値 |
---|---|---|
数年単位 | 数個単位 | 数千円単位 |
それぞれの数値をランク付けすることで、どの商品が売れていて、どの商品が売れてないかがひと目でわかるようになります。
全体的にランクの高い商品は、利益を多く生み出し、よく売れている商品なので、より販売を強化しましょう。
f値が低い商品は、
出荷量の見直し、もしくは特典を付けてさらに販売を促進していく必要があります。
m値が低い商品は、
価格の見直しが必要な商品と言えます。
また、全体的にランクの低い商品は、取り扱わないようにすることが必要かもしれません。
このように、商品をRFM分析することで、無駄の無い在庫管理が可能になります。
自分の商品に合った、RFM分析を
ここまでRFM分析の3つの事例を紹介してきました。
全てに共通して言えることは、いかにそれぞれの数値の役割を決め、ランク分けをするか、ということです。
また、ランク分けの際に、少し基準の数値を変えるだけで結果も変わってきます。
自分のショップに合ったRFM分析活用法を見つけてください。