EC運営に活かしたい、20代の消費行動・興味関心の徹底調査 - リピスト | EC/D2Cサイト構築システム

EC運営に活かしたい、20代の消費行動・興味関心の徹底調査

EC運営に活かしたい、30代の消費行動・興味関心の徹底調査

EC運営では、世代別の消費行動を理解した上でマーケティングに取り組むことが重要です。ひと世代ターゲットが変わるだけで、その特徴や興味関心は大きく様変わりします。運営者は、この変化に柔軟に対応して施策を打つことが大切です。

そこで今回は、20代に焦点を当てて、消費行動や興味関心の特徴、EC運営でのポイントについて解説します。

20代の消費行動は慎重になっている

2021年から計算すると、20代は1992年~2001年に生まれた世代となります。いわゆる「ミレニアル世代」や「Z世代」がこの世代に当てはまり、これからの消費活動を牽引する重要なターゲット層と呼べます。

年齢層別の平均消費性向の推移

しかし、20代の消費行動についてのデータを紐解くと、消費行動は慎重な傾向にあることが分かります。消費者庁が発表した「平成29年版消費者白書」によると、可処分所得に占める消費支出の割合「平均消費性向」は若者世代を中心に大きく減少。具体的には、25歳~29歳では1984年に89.9%あった値が、2014年の調査では79.0%にまで減少しています。25歳未満でも88.7%→76.8%と同様の傾向にあり、20代の消費行動が慎重になっていることが伺えます。

ムダな消費や贅沢品を敬遠する傾向に

とくに顕著なのが車とアルコールです。

1ヵ月当たり品物別平均支出額(自動車)

同調査での「自動車等関係費(1ヵ月)」の推移を見ると、1999年の男女合計は24,338円でしたが、2014年には20,353円と約4,000円のマイナスとなっています。ただ、男女比でみると女性の車への消費は大きく増加しています。これは共働き世代の増加やライフスタイル・価値観の変化から、女性も積極的に車を所有する流れが育まれた結果です。しかし、男女比の合計からは「車離れ」の傾向ははっきりと見て取れるでしょう。

1ヶ月当たり品物別平均支出額(酒類)

また、単身世帯の若者の消費のうち「酒類(アルコール)」は1999年では男女合計で2,763円でしたが、2014年には1,780円に減少しています。約1,000円のマイナスで割合にして約36%の現象です。車同様、「アルコール離れ」の傾向もはっきりと出ています。

上記のデータからも分かりますが、20代の消費行動の特徴としてムダな消費や贅沢品を敬遠する傾向は顕著です。かつては「良い車に乗る」「良い時計を買う」といった行動がステータスとして定着していましたが、近年では自分の好みや価値観を優先し、ハイブランドをあえて避けることも珍しくありません。

アルコールの消費からは、飲み会や外食を楽しむよりも個人や親しい仲間との時間を大切にする傾向が伺えるでしょう。

EC運営に活かせる20代の消費行動4つのポイント

ここまで20代の消費行動についてデータなどを用いて概要をご紹介しました。では、実際にEC運営で押さえておきたい20代の特徴を4つのポイントから見ていきましょう。

1.モノ→コト消費

1つ目は、モノ消費からコト消費への移行がはっきりしていること。

20代はムダな消費や贅沢品を敬遠するとご紹介しましたが、お金を使う対象も大きく変化しています。いわゆるモノ消費からコト消費への移行が顕著で、体験(コト)を伴う活動やアクティビティに対して積極的です。

例えば、

  • DVDやCDを購入するのではなく、サブスクの動画配信や音楽配信を好む
  • 料理を購入するだけでなく、実際に自分で調理する

など、体験型へのシフトが見て取れます。EC運営においてもこのポイントは重要で、ただ通販でモノを販売するのではなく、そこに付随するストーリーや体験を意識することが施策を検討するポイントになるでしょう。

2.パーソナライズ化

2つ目は、パーソナライズ化を好むということ。

個人の興味や関心にカスタマイズされたサービスを提供するパーソナライズ化は、現代マーケティングのトレンドです。とくに20代はパーソナライズ化への関心が高く、商品やサービスを購入・利用する場合でも自分にカスタマイズされたものを選びます。

ECでも近年パーソナライズ化をサービスに導入する店舗が増えていますが、20代を取り込むならより注力しておきたい項目です。

3.SNSからの流入が多い

3つ目は、SNSを経由しての消費行動が多いということ。

20代はいわゆるデジタルネイティブで、SNSの利用率が高い世代といえます。実際、消費者庁の調査でもスマートフォンの利用率の高さやSNSを経由して消費行動を行う傾向が強く、ECサイトが施策を考える際もSNSの活用がポイントとなってきます。

世代別でのSNSの好みも違いがあり、20代ではLINE・Instagram・Twitterの利用率が高くなっています。一方Facebookはやや利用率が低く、年齢層が高くなります。Tiktokは10代の利用率が高い点も特徴の1つでしょう。

コロナ禍で見えたデジタルネイティブの消費行動

年代別の消費支出増減率(前年同月比)

さて、最後にコロナ禍で見えた20代の消費行動について興味深いデータをご紹介しておきましょう。総務省統計局の実施する「家計調査」によると、コロナ禍での世代別消費額において、全体が大きく金額を下げる中、20代だけが消費額が増えたことが分かりました。

これはデジタルネイティブである20代がECやサブスク配信、デリバリーといったサービスを上手に使いこなした結果です。つまり、20代の消費行動は慎重と述べましたが、デジタルデバイスを通じたサービスには強い関心を示すことが分かりました。

これはECを運営する事業者にとっては朗報で、きちんと20代に刺さるサービスやストーリーを提供できれば、ビジネスとして成功を収められるといえるでしょう。

まとめ

今回は20代に焦点を当てて、消費行動や興味関心の特徴について解説しました。

全体の傾向として20代の消費行動は慎重で、とくにムダな消費や贅沢品を敬遠する傾向が見られます。一方で、体験型のコト消費やパーソナライズ化、SNSからの消費といった特徴はECと相性が良く、事業者が施策を考える上でのポイントに挙げることができるでしょう。

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