ECサイトの運営ってどんな仕事?
ECサイトの運営業務に興味があるけど、実際にどんな仕事をすればいいの?と疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
ECが社会に浸透するのと比例して、それに関連する運営業務の仕事も増加傾向にあります。
今回は、実際にECでの業務を基本編~応用編までの三段階に分けて解説していきます。ECサイトの運営業務の流れや、どんな仕事があるのかみていきましょう。
ECサイトの運営業務をレベル別に解説
経済産業省が発表した、2020年の日本国内のBtoC-EC市場規模は19.3兆円。これは10年前(2010年)の7.7兆円と比べると約2.5倍の規模で、EC業界が大きく成長していることをうかがわせる数字です。
また、市場におけるEC利用割合を意味するEC化率は8.08%(2020年)と過去最高を記録。これに比例してECに関連する運営業務や仕事も年々需要が高まっています。
では、実際にECサイトの運営業務にはどのような仕事があるのか、今回は基本編・中級編・応用編の3つに分けて解説していきます。
ECサイトの運営業務【基本編】
- 商品の仕入れやサイトへの登録
- 受注処理
- 在庫確認
- 商品の発送
- アフターフォロー
ECサイトの運営において基本となる仕事は、「商品を仕入れてから販売するまで」の一連の流れが該当します。具体的には、商品の仕入れや登録、受注処理といった業務です。
仕入れや登録では、自社で販売する商品を仕入れ、サイトに商品を登録していきます。登録時は商品画像や価格、スペックや紹介テキストなどを記入し、ユーザーが商品ページを訪れた際に購入したくなるようなページ作りが必要です。
また、受注処理は商品が購入されてからの業務となります。在庫確認や発送の手配、入金の有無などをチェックしていきます。この他にも実際に商品を発送する業務も、ECサイトの運営では基本となる仕事です。在庫のピッキングや梱包、伝票の記載から発送などが含まれ、ユーザーへの発送完了メールなども大切な業務の一つです。
ECサイトの運営業務【中級編】
- サイトコンテンツの充実(ブログ・画像・動画など)
- SNSの運用
- アクセス解析
ECサイトの業務は「商品を仕入れて発送する」だけではありません。サイトへの集客やユーザーとの関係を築くためのプロモーション業務が重用となってきます。
具体的には、サイトに掲載するコンテンツの充実やSNSの運用などが挙げられます。すべてのユーザーが商品を購入する目的でサイトを訪れるとは限りません。何気なく立ち寄ったサイトに、商品の魅力やHow to、ブランドの想いが感じられるような記事や画像、動画といったコンテンツがあれば、立ち止まってくれる可能性が高くなります。
SNSの運用も狙いは同じで、まだ商品の存在を知らないユーザーとの接点を築いたり、親近感を感じてもらうことでサイトを訪れてもらうようにするのが目的です。
また、こうした施策が効果を上げているのか、どのような属性のユーザーがサイトを訪問しているのかを知るために、アクセス解析を使って動向を検証する作業もECサイトでは欠かせない業務です。
ECサイトの運営業務【応用編】
- セールやキャンペーンの開催
- 広告での集客
- リピートユーザーの獲得
より戦略的なプロモーション施策として、セールやキャンペーンの開催が挙げられます。こうした取り組みは集客面で高い効果を発揮しますが、一方で価格の設定や開催のタイミング、注文増によるオペレーション負担への対応など、事前に検討すべき材料は多岐にわたります。
また、Web広告やSNS広告をはじめとして広告戦略も効果的な手法ですが、セールやキャンペーン同様綿密な打ち合わせやコストの計算が欠かせません。こうした集客施策は広く活用されていますが、業務の難易度という意味では高いレベルに該当し、今回は応用編として紹介しました。
応用編の業務にはこれ以外にもリピートユーザーの獲得が含まれます。ECでは新規顧客の獲得だけでなく、リピートユーザーの獲得が売上アップに直結します。そのため、アフターフォローやステップメールの配信、SNSでの関係性構築など継続的にケアをしていく必要があります。
まとめ
ECサイトの運営の仕事は、大きく三段階に分けることができます。具体的には、
- 商品を仕入れてから販売するまでの業務
- 集客を促すための業務
- 売上を高めつつリピートユーザーの獲得に繋げる業務
企業の規模が大きければこうした業務を部署や担当別に割り振ることができますが、中小規模の場合複数の業務をマルチタスクで担当していることも少なくありません。
今後ECの世界で働いてみたいという場合は、自分の専門性を発揮しやすい環境なのか、オールラウンドにさまざまな業務を身に付けられる環境なのか、といった視点で働き先を選んでみるのも一案です。