ネットショップ運営で資金繰りが悪化する主な原因と3つの対策方法
「ネットショップの売上は好調なのに、資金繰りが厳しい…」
こんな経験をしたネットショップ運営者の方も、多いのではないでしょうか。商品は売れるのに、手元に資金が残らない…どうすれば資金繰りが改善するか頭を悩ませている方も少なくないはずです。
そこで今回はネットショップ運営での資金繰りが悪化する原因と対策について解説します。
原因と対策は?ネットショップの資金繰りで押さえたい3つのポイント
ネットショップを運営する事業者の方で、資金繰りに不安を覚えた経験がある方も多いのではないでしょうか。ネットショップは商品を仕入れて販売するシンプルなビジネスモデルですが、仕入れ代金の支払いや購入代金が入金されるタイミングなど、資金の出入りが多く資金繰りに頭を悩ませる方も少なくありません。
「商品は売れるのに手元に資金が残らない」というケースも多く、資金繰りを安定させるためには原因を突き止め、対策を講じることが先決です。
では具体的に、資金繰りが悪化する主な原因と対策を見ていきましょう。
1.キャッシュフローを把握できていない
どれだけ帳簿上で利益が出ていたとしても、手元の現金がなくなり目の前の支払いが出来なくなってしまったら経営は破綻します。このような事態にならないためにはキャッシュフローを正確に把握することが大切です。
キャッシュフローとは現金の流れを意味します。ECサイトで商品が売れたとして実際に現金が入金されるのはいつなのか、また、毎月の利息の支払いや在庫入荷にどれほどの現金が必要なのかを把握しておくことで、必要なお金が足りないという問題を事前に防ぐことができます。
2.変動費を把握できず粗利を確保できない
資金繰りが悪化する原因として、粗利をきちんと確保できていない点が挙げられます。
ビジネスの基本ですが売上=手元に残る資金ではありません。売上から商品原価や消費税、送料、決済手数料、販売手数料といった変動費を差し引いた金額が手元に残る資金となります。この利益の部分を粗利と呼びますが、資金繰りが厳しいネットショップではこの粗利の幅が小さくなってしまい、きちんと利益を確保できていないケースが少なくありません。
変動費はその言葉通り、仕入れ価格やガソリン代など状況に応じてその都度変化します。この変動費をきちんと把握せずに事業を運営していると、「商品は大量に購入されているのに利益が残らない」という負のサイクルに陥ってしまいます。
こうした負のサイクルを脱するためにも、きちんと変動費をチェックし、少しでも粗利を確保できるよう経費を削ることを意識しましょう。
3.在庫が眠っている状態が続いている
ネットショップの資金繰りですぐにでも改善したいのが在庫管理です。
在庫が眠っている状態は、お金がまったく動かない状態に陥るため資金繰りが悪化する原因になります。在庫を仕入れる際に代金は支払っているにも関わらず、その費用を回収できていない状況が生まれているため、資金繰りが悪化するのは当然のことです。
対策としては在庫管理を徹底するのが一番の近道でしょう。在庫をきちんと把握できていれば、どの商品の販売を優先すべきか、仕入れの量はどの程度にするべきか、といった対策を講じることができます。「仕入れた在庫は30日以内に販売する」といった社内のルールを徹底するのも一案です。30日を過ぎた場合はセールや返品といった方法を使って在庫が眠る状況を少しでも短くし、資金繰りが悪化するのを回避しましょう。
まとめ
今回はネットショップを運営する際に資金繰りが悪化する原因と対策をご紹介しました。
- キャッシュフローを把握できていない
- 変動費を把握できず粗利益を確保できない
- 在庫が眠っている状態が続いている
資金繰りが悪化する原因として上記の3つをご紹介しましたが、いずれのケースでも解決のキーワードになるのは「凡事徹底」にあります。お金の動きや経費、在庫の状況といった数字をきちんと把握し、改善できる箇所はないか究明し、改善を実行する。シンプルなことですが、こうした基本が徹底できずどんぶり勘定の運営が続くと、ネットショップの資金繰りはすぐさま悪化してしまいます。
丁寧に数字を追いかけ、コツコツと改善を施していくサイクルこそ、資金繰り安定への最短コースです。
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