ECサイトで考えられる転売対策とは?リスクとあわせて解説 - リピスト | EC/D2Cサイト構築システム

ECサイトで考えられる転売対策とは?リスクとあわせて解説

EC市場は急速に成長を遂げており、多くのユーザーがオンラインショッピングを利用するようになりました。しかし、EC市場の急成長に伴い、転売問題も深刻化しています。転売屋が限定品や人気商品を大量に購入し、高額で再販することで、正規の消費者が手に入れにくくなる現象が多発しています。

ECサイトとしても、転売対策は今や欠かせない取り組みです。本記事では、転売をされるリスクや考えられる転売対策、転売対策に有効なシステムについて解説します。

ECサイトを狙った転売が横行している

近年、ECサイトを狙った転売が急増しています。特に限定商品や人気のあるアイテムは、販売開始と同時に転売屋によって買い占められ、その後高値で再販されるケースが目立ちます。

この行為はECサイトにとっても大きな課題となっており、対策が急務です。ECサイト側も、購入制限を設けたり、不正な購入を検知するシステムを導入したりしていますが、転売屋もそれに対抗する手段を次々と見つけています。

スマートフォンの普及もあり、フリマサイトなどで誰でも気軽に商品を売買できる環境が整ったことで、転売件数も増えてきています。

転売屋の種類

主な転売屋の種類は、以下のとおりです。

  • 副業で転売をしている個人
  • 転売組織

それぞれ解説します。

副業で転売をしている個人

近年、副業として転売を行う個人が増加していますが、決して望ましい状況ではありません。

副業として転売を行う個人は、日常生活の中で空いた時間を活用し、収益を得るために転売活動を行っています。個人転売屋は、低リスクで始められる点が魅力で、小規模な投資からスタートできるため、軽い気持ちで始める人が多くみられます。

転売組織

転売組織は、個人で転売を行うケースとは異なり、複数のメンバーが協力して大規模に転売活動を行います。

転売組織は商品情報や販売開始時間をいち早く入手するために広範な情報網を構築し、メンバー間で情報を共有します。海外から商品を輸入して国内で高値で販売したり、逆に国内の商品を海外で高値で販売するなどの戦略を展開しています。

転売をされるリスク

ECサイトが転売をされるリスクは、以下のとおりです。

  • 売上が下がる
  • ブランドイメージが損なわれる
  • 転売対策にリソースを割かれる
  • 転売屋に目をつけられる
  • 定期購入ユーザーが減る

それぞれ解説します。

売上が下がる

転売が行われることで、ECサイトの売上が減少するリスクが高まります。転売屋が大量に商品を購入し、高額で再販売することで、正規の価格で商品を購入したい顧客が商品を入手できなくなるためです。このような状況が生まれると、顧客は他の販売チャネルを探すか、購入自体を諦めてしまうことが多くなります。

転売屋が一度に大量の商品を購入すると、ECサイトの在庫が一時的に枯渇してしまいます。在庫が不足することで、顧客は自分が欲しい商品を購入できず、結果として購入機会を失います。この機会損失は、ECサイトにとって大きな売上減少の原因となります。また、人気商品や限定商品が転売の対象となりやすいため、こうした商品の在庫不足は特に深刻です。

ブランドイメージが損なわれる

転売が横行することは、ECサイトのブランドイメージに深刻なダメージを与える可能性があります。ブランドイメージは、顧客がそのブランドに対して抱く信頼感や好感度を意味し、損なわれると長期的なビジネスに重大な影響を及ぼします。

転売屋が商品を高額で再販売することで、顧客はブランドに対してネガティブな印象を持つ恐れが出てくるでしょう。正規の価格よりもはるかに高い価格で商品が取引されると、顧客はブランドが価格設定に対して無責任であると感じます。結果として、ブランドに対する信頼感が低下し、顧客は購入を避けるようになるかもしれません。

転売がブランドイメージに与える影響は非常に大きく、ブランドの長期的な成功に対するリスクとなります。転売問題に対処するためには、効果的な対策を講じることが大切です。

転売対策にリソースを割かれる

転売問題に対処するために、ECサイト運営者は多くのリソースを割く必要があります。時間や労力、人員が他の業務から奪われると、売上にも影響するでしょう。

転売対策には多くのリソースが必要となり、結果、ECサイト運営における他の重要な業務が後回しになりがちです。転売問題に対処するためには、効率的かつ効果的な対策を講じることが求められ、リソースの分散は避けられません。

転売屋に目をつけられる

一度転売屋に目をつけられると、ECサイトは継続的に転売の標的となるリスクが高まります。転売屋は、人気商品や限定商品が頻繁に出るサイトをターゲットにする傾向があり、常に転売のリスクにさらされることになるためです。ECサイト側は常に転売対策を講じなければならず、そのためのリソースが消耗する可能性があることも視野に入れておきましょう。

価格が不安定になることも、転売屋に目をつけられることによって発生する問題です。転売屋が市場に影響を与えることで、商品の価格が異常に高騰し、正規の顧客が正規の価格で購入する意欲を失うことがあります。このような価格変動は、ブランドの信頼性を損ない、長期的な顧客関係に悪影響を与えます。

定期購入ユーザーが減​​る

転売が横行することで、ECサイトにおける定期購入ユーザーの減少が懸念されます。定期購入ユーザーは、ブランドに対して高い信頼を持ち、継続的に商品を購入する顧客層であり、安定した売上の源となる重要な存在です。しかし、転売問題がエスカレートすることで、信頼を失い、定期購入を止める可能性があります。

転売によって商品が頻繁に品切れになると、定期購入ユーザーが必要とする商品を定期的に入手することが難しくなります。たとえば、日常的に使用する消耗品や食品などが定期的に供給されない場合、ユーザーは別のECサイトを探し始めるでしょう。

また、転売問題への対策として購入制限を設けると、定期購入ユーザーに対して不便を感じさせる恐れがあります。たとえば、購入数量の制限や本人確認の強化などの措置は、ユーザーにとって手間となり、定期購入のメリットを感じにくくなる原因となります。

ECサイトで考えられる転売対策

ECサイトで考えられる転売対策は、以下のとおりです。

  • 転売をしているユーザーを特定する
  • 転売屋の流入率が高いWeb広告やアフィリエイトを停止する
  • 初回購入時に割引をしない
  • 初回購入時の割引商品は通常品以外にする
  • 外箱にサインをつける
  • 不正なアフィリエイトを防止する
  • 購入数を限定する

それぞれ解説します。

転売をしているユーザーを特定する

ECサイトで考えられる転売対策は、転売をしているユーザーの特定です。

特定をするためには、購入履歴の分析が有効です。転売屋は一度に大量の商品を購入する傾向があります。そのため、大量購入や短期間に頻繁に購入しているユーザーを重点的に監視しましょう。また、同一住所や同一クレジットカードからの複数の注文も転売屋の特徴です。これらのパターンを検出するために、データ分析ツールやアルゴリズムを導入し、異常な購入活動をリアルタイムで監視するシステムを構築します。

購入者の行動パターンのモニタリングも有効です購入後すぐに商品が転売サイトやオークションサイトに出品されるケースが見られる場合、そのユーザーは転売屋である可能性が高いです。このため、インターネット上の転売活動を追跡するツールを使用し、商品がどのように取引されているかを監視します。SNSなどで出品情報もチェックし、怪しい動きを見逃さないようにすることが必要です。

また、購入時の本人確認を強化することも転売屋を特定するために有効です。高額商品や限定商品の購入時には、身分証明書の提出を求めることで、不正な購入を防止します。

転売屋の流入率が高いWeb広告やアフィリエイトを停止する

転売屋の活動を抑制するために、転売屋の流入率が高いWeb広告やアフィリエイトを停止することは効果的な対策です。

まず、転売屋がどのような経路でECサイトに流入しているかを特定します。Web広告やアフィリエイトプログラムのデータを分析し、どの広告キャンペーンやアフィリエイトリンクが転売屋に利用されているかを把握しましょう。

次に、特定された問題のある広告キャンペーンやアフィリエイトプログラムを停止します。この際、広告のターゲティング設定やアフィリエイトパートナーの選定基準を見直し、転売屋が利用しにくいように設定を変更しましょう。

アフィリエイト報酬の仕組みを見直すことも効果的です。報酬を成果型に変更し、一定の基準を満たすコンバージョンに対してのみ報酬を支払うようにすることで、不正な取引を減らせます。

初回購入時に割引をしない

初回購入時の割引は新規顧客獲得に有効な手段ですが、同時に転売屋に利用されやすいというリスクも伴います。そのため、初回購入時に割引を適用しない方針を採用することは、転売対策として有効です。

初回購入時の割引を廃止することで、転売屋が利益を得るためのインセンティブを減少させられます。転売屋は、初回割引を利用して商品を安価に購入し、高値で転売することで利益を得るため、割引がなくなると、転売による利益が大幅に減少します。

次に、初回購入時の割引を廃止する代わりに、他の形で新規顧客を引きつける施策を検討します。たとえば、初回割引の代わりにリピーター向けの特典の強化が有効です。購入回数に応じて割引率が上がる制度や、特定の商品に対する定期購入プランを提供することで、顧客が継続的に購入する意欲を高められます。

初回割引を廃止することによって一時的に新規顧客の獲得が難しくなるかもしれませんが、長期的には転売屋の影響を排除し、正規の顧客に対する信頼性を高める効果が期待できます。

初回購入時の割引商品は通常品以外にする

初回購入時の割引商品を通常品以外に限定することも、重要な転売対策です。

初回購入時に提供する割引商品を定番商品や人気商品から外すことで、転売屋が大量に購入する動機を減少させます。代わりに、試供品や限定パッケージ、サンプルサイズの商品を割引対象とすることで、転売価値を低く抑えられます。

また、初回割引対象商品を季節限定商品や特別企画商品に設定することも効果的です。これらの商品は通常の在庫品とは異なるため、転売の対象になりにくいでしょう。さらに、限定商品や特別企画商品は、正規の顧客にとっては特別感を与えるため、購入意欲を高める効果もあります。

外箱にサインをつける

商品の外箱にサインをつけることは、転売対策として有効な手段です。この方法により、商品が転売品であることを一目で識別できるようにし、転売屋の活動を抑制できます。

まず、外箱にサインをつけることで、購入者が正規ルートで購入した商品であることを証明できます。これにより、顧客は商品の正規性を簡単に確認でき、転売品を避けられるでしょう。サイン入りの商品は、転売市場での信頼性が低くなるため、転売屋は高値で再販売することが難しくなります。

サインをつければ、顧客に対しても安心感を提供できます。特に、限定品や特別なイベント商品などは、サイン入りの外箱によって特別感をさらに強調できるでしょう。

不正なアフィリエイトを防止する

ECサイトで考えられる転売対策は、不正なアフィリエイトの防止です。

不正なアフィリエイトを防止するためには、トラフィックの質を監視する取り組みが必要です。アフィリエイトリンクからのトラフィックをリアルタイムで追跡し、異常なトラフィックパターンや疑わしい行動を検出するための分析ツールを導入します。たとえば、短時間に大量のクリックが発生した場合や、コンバージョン率が異常に高い場合には、即座に警告を発し、詳しく調査を行います。

加えて、クリック詐欺や不正なコンバージョンを防止するために、高度なセキュリティ対策を講じましょう。これにより、実際のユーザーではない不正なトラフィックを効果的に排除できます。

購入数を限定する

購入数を限定することは、転売対策として効果的な方法です。特に人気商品や限定商品に対して購入数を制限することで、転売屋が大量に商品を買い占めることを防ぎ、正規の顧客に対して公平な購入機会を提供できます。

購入数の制限を導入するためには、商品の特性や需要に基づいて適切な制限数を設定することが重要です。たとえば、特に人気のある商品や限定商品の場合、1人あたりの購入数を1つまたは2つに制限することで、転売屋が大量に商品を確保するのを防ぎます。制限を設ける際には、システム上で自動的に適用されるように設定し、顧客が購入手続きを行う際に明確に表示されるようにしましょう。

次に、購入数の制限を効果的に運用するために、複数のアカウントを利用した購入を防止する仕組みを導入します。たとえば、同一の住所やクレジットカード、IPアドレスからの重複注文を検出し、自動的にブロックするシステムを構築します。これにより、転売屋が複数のアカウントを使って制限を回避することを防げます。

転売対策に有効なシステム

転売問題に対処するためには、転売対策に有効なシステムの導入もおすすめです。これにより、転売屋の活動を効果的に抑制できるでしょう。主な転売対策ツールは、以下のとおりです。

  • 顔認証システム
  • 不正検知システム

それぞれ解説します。

顔認証システム

顔認証システムは、転売屋による不正な大量購入を防ぐために有効な手段であり、特に高価な商品や限定商品に対する対策として高い効果を発揮します。

顔認証システムは、購入者の顔を識別することによって、一人の購入者が複数のアカウントを利用して商品を購入することを防止可能です。購入手続きの際に顔認証を必須とすることで、同一人物が複数回購入を試みることを未然に防ぎます。

不正検知システム

不正検知システムは、転売屋による異常な購買パターンをリアルタイムで検出するためのツールです。

不正検知システムは、大量購入や短期間での頻繁な購入など、転売屋に特有の行動を識別し、自動的にアラートを発することで、管理者に早期の対応を促します。たとえば、ある特定のIPアドレスから異常に多くの注文が短時間に集中した場合、不正検知システムは即座にその動きを検出し、そのIPアドレスをブロックする措置をとれます。

転売を防止したいならリピストXの活用を!

ECサイトを運営するうえでは、転売対策も重要な取り組みです。どのようにして転売を防ぐかが、売上アップとブランディングのポイントになるでしょう。

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