11/10~11/23 注目のECニュースをピックアップ
EC業界の旬な情報をリピストがお届けする「お役立ちITニュース」。
今回はユーザーの利便性を高める各種サービスの話題と、いよいよシーズンを迎える歳末商戦の話題をお届けします。
「ECサイト内で完結」クロネコメンバーズが新サービス
ヤマト運輸が提供するサービスとして、ECサイトのユーザーから好評を集める「クロネコメンバーズ」。
ユーザーは会員登録をおこなえば、送り状の簡単作成やご不在eメールの受信、宅急便の割引サービスなどを無料で利用することができます。2016年からはLINEとの連携も可能になり、さらに利便性が高まりました。
そんなクロネコメンバーズが新たに追加したのが、受け取り場所や時間の変更を「ECサイト内で完結」させる連携サービス。
今回のサービスを利用すれば、ユーザーはわざわざクロネコメンバーズのサービスへアクセスすることなく、利用したECサイト内で宅配場所や時間を簡単に変更することができます。もちろん、LINEでのサービス利用も可能。
多様なライフスタイルやユーザーのニーズに対応する今回のサービス提供は、ユーザーの満足度向上だけでなく、EC事業者にとって喫緊の課題と呼べる「物流の効率化」も期待されています。
>>クロネコメンバーズのサービスをより簡単に連携できるEC事業者向けのAPIの公開を開始
決済サービスの「新スタンダード」達が躍進
EC業界ではユーザーの多様なニーズに応えるため、複数の決済サービスを選べるサービス展開が主流となっています。LINEが提供する「LINE Pay」は、2017年10月末時での月間取引件数が1000万件を突破し、国内利用者数は3000万人に。
また、後払い決済として人気を集める「Paidy」は、口座の開設者数が100万人に到達し、16年末(50万人)からの比較で開設者が倍増したことになります。
「新スタンダート」と呼べる決済サービスが躍進する理由は、ECサイトを利用する際の「手軽さ」と「安心感」にあります。スマホからのEC利用とLINE Payは親和性が高く、携帯番号とメールアドレスですぐさま商品を購入できるPaidyはクレジットカード決済へ抵抗を感じるユーザーには魅力的です。
ユーザーの多様なニーズに対応するこうした決済サービスの躍進は、今後のEC業界でもおおきな影響をもつファクターとなるでしょう。
>>LINE Pay、全世界で月間取引件数1,000万件突破
ECユーザーの約3割「歳末セールまで購入控える」
クリスマスや年越しなど、例年活気を見せる歳末商戦。マーケティング・リサーチ・キャンプがおこなった月定点調査(2017年10月、15歳~69歳の男女1100人が対象)では、ECサイトの利用者の約3割が、「歳末セールまで購入を控える」と回答しました。
調査の詳細を見てみると、「極力控える」と回答した割合は、全体の10.6%。「どちらかというと、控える」と回答したのは23.0%にのぼり、合計で33.6%が「控える」と回答したことになります。
セールまで購入を「控える」ということは、セール時期を「待ちかまえている」という裏返し。EC事業者は歳末セールへ向けて、あらかじめプランニングをまとめておく必要があります。
販売する商品の選定やセール時期の設定、専用サイトのデザインなど、セールを「控える(=待ちかまえる)」ユーザーへのプランニングに、しっかりと気を配っておきましょう。
>>ECの歳末セールを利用予定の3割が、「それまで購入を控える」
ユーザーのニーズに応えるサービスを目指す
今回は最新ニュースから3つのトピックスをご紹介しました。ヤマトと決済サービス躍進の話題は「ユーザーのニーズ」という共通項でくくられます。事業者はユーザーのニーズにいかに応えるかを目指し、それに反応したユーザーがサービスを利用します。
EC事業者とユーザー、双方のベクトルがかみ合った状態こそ、有益なビジネスサイクルの入り口です。ユーザーのニーズを見極めることで、ビジネスチャンスを拡大していきましょう。