D2CブランドにSEOはいらないってホントなの?
ECマーケットの注目株として認知度を高めているD2C。たびたび議論になるのがD2Cの集客施策としてSEOは必要なのか?という点です。
商品やブランドの世界観を重視するD2Cでは、SNSでの集客がメインで、SEOへの注目度はそれほど高くありません。とはいえ、ECサイトを運営することに変わりはなく、検索順位を上げる努力も無視できないのでは…と意見が分かれています。
そこで今回は、D2CにSEOは必要なのかという疑問について解説します。
SEOはD2Cの集客チャネルの1つ
まず結論から述べると、D2Cの集客においてSEOは必要な施策です。
SEO(Search Engine Optimization)とは「検索エンジン最適化」のこと。GoogleやYahoo!などの検索エンジンではキーワードと関連性の高いサイトが上位にヒットします。SEOでは、サイトの設計やコンテンツを最適化することで、検索エンジンへの評価を高め上位に表示されやすくすることが目的です。
検索上位に表示されれば、それだけユーザーにクリックされる可能性が高まり、サイトへの集客アップが期待できます。D2CはECを軸として商品やサービスを販売するため、SEOで検索上位を狙うアプローチは外すことができないでしょう。
あくまでも軸となるのは世界観の構築やSNS
一方で、SEOに取り組む前にはD2Cブランドの強みをしっかりと理解しておく必要があります。
D2Cは商品の開発から購入までのすべての過程を、自社で完結するビジネスモデルです。流通コストの抑制やブランド立ち上げのハードルが低い点が注目されがちですが、もっとも重視すべきは世界観を構築してファン化を促すこと。
D2CはSNSや自社メディアを通じて、ユーザーと直接(ダイレクト)繋がることで、ブランドのコンセプトやビジョンといった世界観への共感を誘います。ユーザーがファンとなり中長期的な関係性を構築することで、購入に繋げることが目的で、SEOで短期的に新規顧客を獲得する取り組みは本質を捉えているとはいえません。
また、ユーザーとダイレクトに繋がる強みを活かすには、SNSの活用が最適です。D2Cの集客施策としてSEOに取り組む際は、あくまでも集客チャネルの1つと捉え、世界観の構築やSNSマーケティングへの取り組みを欠かさないようにしましょう。
D2CブランドのSEO対策で取り組むべき3つのポイント
では、実際にD2CブランドのSEO対策に取り組む際のポイントを押さえておきましょう。
1.商品ページのコンテンツ充実させる
1つ目は、商品ページのコンテンツを充実させること。
D2Cを含めたECサイト全般に共通する課題として、商品ページの魅力に乏しい点が挙げられます。ECの第一の目的は、商品のコンバージョンに繋げること。そのためにも、商品ページはユーザーが欲しい情報をきちんと伝え、魅力的で購入したくなる画像を掲載する必要があります。
また、商品ページ内のコンテンツを充実させ、ユーザーにとって有益なページを作成することはSEOにおいても効果を発揮します。D2Cならブランドの世界観と商品がどう関連し、何を提供したいのかしっかりコンテンツ化することで、質の高いページを作り込みましょう。
2.世界観を伝えるコンテンツを発信する
2つ目は、世界観を伝えるコンテンツを発信するということ。
D2Cの軸となる世界観は、丁寧にじっくりとユーザーに伝える必要があります。そのためにも、コンセプトやビジョン、そこに至ったストーリーなどをコンテンツとして発信していきましょう。関連するキーワードをコンテンツ内で紹介しておけば、検索結果との関連性が高まりSEOの効果を期待できます。
あえて商品購入を促すような部分はカットして、ユーザーが真に必要とする情報のみに限定することで、世界観を強化するアプローチも効果的でしょう。
3.量よりも質を重視する
3つ目は、コンテンツの量よりも質を重視すること。
SEOではコンテンツの量を増やすことで、キーワードとサイト全体の関連性を高める手法が多くみられます。しかしこれではD2Cの強みが活かせず、ただコンテンツの数だけが多い凡庸なサイトに仕上がってしまいます。結果としてブランドイメージを低下させファン離れを助長する恐れがあります。
そこで、コンテンツの量はあえて押さえつつ、内容の濃い「質の高い」コンテンツ作りに取り組みましょう。Googleでも年々サイト内の質にフォーカスした評価が進んでおり、SEOの観点からも効果が高いといえます。丁寧で読み応えのあるコンテンツで、ユーザーの心を掴んでいきましょう。
まとめ
今回は、D2CブランドにSEOは必要なのかという疑問について解説しました。
D2CがECを起点としたビジネスモデルである以上、SEOは効果的な施策の1つといえます。しかし、あくまでもD2Cの強みである世界観を損なわないことが前提で、SEOは集客チャネルの1つと捉えておく程度が丁度良いでしょう。やみくもにコンテンツの量やキーワードを狙うSEO対策は、D2Cと相反するアプローチとなるため、この点をしっかり押さえておいてください。
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