実績ゼロのメンズスキンケアECを成功に導いた戦略とは - リピスト | EC/D2Cサイト構築システム

実績ゼロのメンズスキンケアECを成功に導いた戦略とは

メンズスキンケアはEC業界では販売が難しい分野とされてきました。その定説を覆し、大成功を収めたのが「バルクオム」です。

バルクオムは20代~30代の男性ユーザーを中心に、メンズスキンケアとしては異例の大ヒットを記録。SNSを中心とした販売戦略は、業界識者からも高い評価を集めています。

そこで今回は、同社を成功に導いた販売戦略を解説。EC運営のヒントとなる情報をたっぷりご紹介します。

どうしてメンズスキンケアはECで苦戦しているのか?

そもそも、どうしてメンズスキンケアがECで苦戦しているのでしょうか。

最大の理由は、男性のスキンケア文化がまだまだ一般化していないためでしょう。若い世代では男性でも、日々のスキンケアを欠かさないというユーザーが増えていますが、年齢層が上がるにつれてユーザー数は一気に激減します。まだまだ「スキンケアは女性のもの」というイメージが根強いようです。

ユーザーの母数が少なくなれば、それだけビジネスが難しくなるのはどの業界でも同じ。また、ターゲットとなるユーザーに対して、ECサイトが的確なアプローチを行えていなかったことも、苦戦を強いられてきた理由でしょう。

二ッチユーザーはLTVが高い傾向も

一方で、ニッチなユーザーは商品やブランドに対しての思い入れも強く、LTVが高くなる傾向にあります。つまり、ターゲットに対して的確なアプローチができれば、ビジネスとしては大きな可能性を秘めているということ。

とくに、男性は女性に比べて一度商品やブランドを気に入ると、他のブランドに乗り換えず長く使い続けることが知られています。メンズスキンケアは、「二ッチ」+「男性向け」という組み合わせであることを考えると、ECにとって魅力的な市場であると言えます。

バルクオムを成功に導いた4つの戦略とは?

メンズスキンケアのバルクオム

冒頭でご紹介したとおり、メンズスキンケアへ商機を見い出し、見事成功を収めたのがバルクオムです。同社の成功には、ポイントとなる4つの戦略が隠されています。

1.インスタを中心としたSNSマーケティングを採用

バルクオムでは販売開始当初、リスティング広告やアフィリエイト広告を中心とした戦略を取っていました。しかし、そもそものユーザー数が少ないメンズスキンケアでは、狙いとするターゲットまで広告が届かず、売上も低調を推移していました。

そこで同社では、インスタグラムを中心としたSNSマーケティングへと戦略をシフトします。メンズスキンケアのコアユーザーは20代~30代。この年代はSNSネイティブで、インスタの利用率がとくに高い傾向にあります。

バルクオムではSNSマーケを専門に行うパートナーと協力し、積極的なSNSマーケティングをスタート。すると、狙いとしていた20代~30代に的確にアプローチすることに成功し、顧客数は10倍以上に膨れ上がりました。

また、1件のコンバージョンに対する広告費用を表すCPAは3分の1に減少。少ない広告費で、高い効果を得られたことが分かります。

2.インスタの効果を最大限高める工夫

バルクオムのインスタグラム

バルクオムはインスタを中心として売上を拡大しましたが、「おしゃれな画像を投稿する」だけに留まらない一歩踏み込んだ戦略が成功に繋がりました。

具体的には、「#(ハッシュタグ)」を使ってブランド名を訴求したことです。Googleを使って検索することを「ググる」と表現することは、今では当たり前となってきましたが、SNSネイティブの若い世代では「タグる」という検索方法が広がっています。

「タグる」とは、インスタの#タグ機能を利用して、商品や情報を検索する方法です。Googleではオフィシャルな情報は手に入りやすいものの、実際の口コミや雰囲気はなかなか掴みづらくなっています。

その点インスタは画像を投稿する文化が定着しているため、タグや位置情報とあわせて「リアル」な情報を検索できます。バルクオムも、このポイントに注目し「#バルクオム」というタグを積極的に活用していきました。

この戦略は瞬く間に効果を発揮し、SNSでの拡散とあいなってバルクオムの成功を後押ししました。

3.ブランドイメージを統一する

SNSで商品を知ったユーザーは、そこからLP(ランディングページ)へ移動します。ここでポイントとなるのが、SNSとLP、ECサイトに至るまでのブランドイメージを統一しておくということ。

おしゃれでインスタ映えするパッケージデザインを採用しているバルクオムですが、せっかくSNSでユーザーを獲得しても、LPやECサイトが野暮ったくては、コンバージョンには繋がりません。ブランドの世界観を崩すことなく、ユーザーを最後まで離さないためにも、すべてのチャネルで統一したイメージを発信することが大切となります。

バルクオムのLPやECサイトは、SNSでの投稿同様にスタイリッシュでおしゃれな雰囲気に仕上がっています。ブランドイメージが整っていれば顧客のロイヤリティを高めることにも繋がり、リピーターの獲得にも効果を発揮するでしょう。

4.サブスクモデルを採用する

メンズスキンケアブランドが参考にしたいバルクオムの戦略

SNSでの戦略と並んで、バルクオムの成功戦略として挙げられるのが、サブスク(サブスクリプション)モデルの導入です。

ECでもトレンドの1つになっているサブスクモデル(=定期購入)ですが、バルクオムはスキンケア商品という継続的な利用が必要であるという特徴を逆手にとり、あえてサブスクでの販売に切り替えました。

サブスクにより商品を継続利用してもらうことで、ユーザーがバルクオムの効果を実感。その感想をSNSで投稿→新規ユーザーの獲得というプラスのサイクルを生み出しました。

バルクオムの価格は5,000円台と、スキンケア商品としては決して安くない料金設定です。サブスクモデルを採用するとなると事業者側は腰が引けてしまいそうですが、商品の確かな効果を実感してもらい、リピートユーザーを獲得する上では最適な戦略と呼べるでしょう。

まとめ

今回は、メンズスキンケアとしてEC業界で大成功を収めた「バルクオム」の成功戦略をご紹介しました。

バルクオムでは、販売が難しいとされるメンズスキンケア業界において、インスタを中心としたSNSマーケティングの導入や、サブスクモデルの採用など、ターゲットへ的確にアプローチを行うことで成功を収めました。

同社の販売戦略は、EC運営者にとっても参考となる点が多く、売上の伸び悩みを打開するヒントが隠されています。しかし、正しい戦略の実行を可能とし、スピーディーにPDCAサイクルを回す体制が整っていなければ、成功を導くことはできません。

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