D2CブランドがLTVを伸ばしやすい理由とは?
ECの売上アップに効果的なのがLTV(顧客生涯価値)の向上です。どの企業でもLTVを伸ばすための施策に取り組んでいますが、実はD2CブランドはLTVが伸ばしやすいモデルだといわれています。
今回は、なぜD2CブランドがLTVを伸ばしやすいのか、その理由について解説します。
D2CがLTVを伸ばしすい3つの理由
D2C(Direct to Consumer)は近年急速に需要を伸ばしているEC主体のビジネスモデルです。商品の製造から販売に至るまでをすべて自社で完結し、ユーザーと直接(ダイレクト)繋がる点が特徴といえます。また、ブランドのコンセプトやビジョンといった「世界観」を重視することで、ユーザーの共感を誘い売上に反映するのもD2Cモデルの強みです。
さて、ECビジネスでは顧客が生涯にわたってどれだけの利益をサイトにもたらすのかを、LTV(顧客生涯価値)という指標で計算します。より多くの利益をもたらすユーザーを見極め、育てるための判断材料としてもLTVは活用されますが、実はD2CはLTVを伸ばしやすいビジネスモデルといわれています。
その理由はどこにあるのでしょうか?
1.共感を生みやすい
1つ目の理由は、共感を生みやすいこと。
D2Cのビジネスモデルは、世界観が重要な鍵を握ります。丁寧に練り込まれた世界観は1つの物語(ストーリー)のように感じられ、ユーザーはそこに深い共感を覚えます。この共感こそが、LTVを伸ばしやすい理由の1つ。ブランドの世界観に共感しファンとなってくれれば、中長期的なスパンで商品を購入してくれます。結果としてLTVが大きく向上する=D2CはLTVを伸ばしやすいビジネスモデルと言い換えることができるでしょう。
2.機能性だけでなく「愛着」で購入してくれる
2つ目の理由は、機能性だけでなくブランドへの「愛着」で購入ししてくれること。
一般的なECサイトでは、商品やブランドの機能性が購入の決断を左右します。よりスペックの高い商品を、よりお得に手に入れることがユーザーの目的で、価格競争に強い大手ECが売上を伸ばすのはそのためです。
一方D2Cでは、質の高い機能はもちろんですが、そこに「愛着」という付加価値が追加されます。ブランドの世界観に共感するということは、ブランドへの愛着が高まるということ。仮に、同じスペックで同じ価格の商品を取り扱っていても「このサイト(ブランド)で購入したい」という心理が働いてくれます。ときには、多少価格面では高くなるものの、「せっかくならサイトに貢献したい」というユーザーも存在します。
D2Cはこうした愛着を育みやすく、顧客単価や購入頻度が上がる→LTVが向上するという流れが生まれます。
3.ユーザーとの信頼関係を築きやすい
3つ目の理由は、ユーザーとの信頼関係を築きやすいということ。
一般的にLTVを向上させるには、ユーザーとの関係性を強固にし信頼関係を築くことが大切とされます。ユーザーのファン化を目指す、ということですが、D2Cはこの部分で従来のECにはない強みを持っています。
D2Cは自社完結型のビジネスモデルです。すべての工程を自社が担うことから、ユーザーとの関係を構築する際に外部からの干渉が一切発生しません。ユーザーと直接(ダイレクトに)繋がることから、信頼関係を築きやすいといえます。また、マーケティング戦略もSNSやオウンドメディアといったコミュニケーションを取りやすいツールを採用しているため、スピーディーかつ効率的に関係性を深めることができるでしょう。
これがD2Cの持つ強みであり、LTVを伸ばしやすい理由です。
まとめ
今回は、D2CブランドがLTVを伸ばしやすい理由について解説しました。
D2Cは世界観の構築をビジネスモデルの軸に据えており、ユーザーが「共感」しやすい構造を持っています。また、機能性ではなくブランドへの「愛着」を抱くユーザーが多い点も強みの1つ。加えて、顧客との「信頼」関係を築きやすい自社完結型のビジネスモデルも、大きなメリットです。
この「共感」「愛着」「信頼」はLTVを向上させる効果的なキーワードで、D2CがLTVを伸ばしやすい理由といえるでしょう。
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