【EC市場調査】ネットショップで買う理由・男性は「価格重視」、女性は「ポイント還元」
ECサイトの構築や運営において、市場調査は重要なポイントです。ターゲットの動向をきちんと把握できていなければ、的外れなアプローチに終始してしまうことになります。
そこで今回は、ネットショップの利用に関する市場調査をもとに「ネットショップで買う理由」について考察していきます。ECサイトを運営している方はもちろん、これから立ち上げを検討している方もぜひ参考にしてください。
ネットショップで商品を買う3つの理由
今回の考察に用いるデータは、株式会社クロスマーケティングが発表した「消費動向に関する定点調査(2019年10月度)」です。この調査ではオンラインショッピングに関するユーザーの動向や意識を細かくデータ化しています。
まずは、このデータを元にユーザーがネットショップで商品を買う理由を3つ取り上げてみましょう。
>参考資料:「消費動向に関する定点調査(2019年10月度)」
1.実店舗に比べて価格が安い
オンラインショッピングで重視するポイントは?という質問に対して、もっとも多かった回答が「実店舗に比べて価格が安い」というものです。
これは全体の34%が理由にあげており、EC利用者の3人に1人が価格優位性を重視していることが窺えます。
実際、キャンペーンやセールに合わせてネットショップを利用するというユーザーも多く、具体的にはAmazonが開催したサイバーマンデー(アメリカの感謝祭にあわせて開催されたセール)では日本国内において過去最高の注文数を記録。2019~20年の年末年始に行われたホリデーセールでは全世界で前年比2倍の注文数(過去最多)を記録するなど価格優位性に対してユーザーが敏感に反応することがよく分かるでしょう。
2.ポイント還元率が高い
価格の次にオンラインショップを利用する理由としてあげられたのが「ポイントの還元率が高い」という点です。これは全体の31%が理由としてあげています。
ECで商品を購入する際にどこのポイントが貯まるのかを重視する利用者は少なくありません。とくに還元率が高いショップやキャンペーン期間はユーザー数が増加する傾向にあり、ポイントのお得感も重要な判断材料となっています。
近年ECモールの中でもこのポイントを強みにしているのが楽天で、商品やサービス、期間限定といったさまざまな手法を使ってポイントによる顧客獲得を進めています。
3.配送してくれる
3つ目に、自宅や任意の場所に「配送してくれる」という理由をあげる人が、全体の28%にのぼっています。
これはEC黎明期から最大のメリットとしてあげられていたもので、現在でもその優位性が高く評価されていることが分かります。かつては単に利便性ばかりが注目されていた項目ですが、ライフスタイルの変化にあわせてその価値が再確認されていると言えるでしょう
調査から見えるEC事業者が押さえたいポイント
さて、同調査ではネットショップで商品を買う理由として、興味深い項目が他にも複数見ることができます。
ここでは、EC事業者にとってとくに気になるポイントをピックアップしてみました。
男女により利用する理由が違う│ターゲットを明確に
先ほどの「オンラインショッピングで重視するポイントは?」という調査では価格優位性が全体の第1位となっていましたが、これを男女の性別で見比べると違う結果が見られました。
男性は全体の調査と同じく「実店舗に比べて価格が安い」点を重視しており、35%が同じように回答しています。一方の女性では、「ポイントが貯まること」が34%で最多となり、性別により利用する理由が違うことが窺えます。
この調査からも分かるように、ECサイトを運営する際はターゲットをいかに明確にできるかが重要となるでしょう。性別はもちろん、年齢や行動パターンといった情報からユーザーをカテゴライズし、どの層にアプローチするのかを念入りに検討しておきましょう。
クレジットカードの利用率が80%越え│決済方法の多様化が必須
ネットショップを利用する際の支払い方法として、クレジットカードをあげたユーザーは全体の80%に達しています。実店舗では現金が43%、クレジットカードが38%だったことと比べると、これは突出した結果と言えます。
ECにおいては利便性の高さを追及する傾向が強く、クレジット決済の利用率が高まるのもその1つと言えるでしょう。事業者はユーザーが欲しい決済方法を導入し、ニーズに応える体制を構築することが必須と言えます。多彩な決済方法を提供して、機会損失を抑えるようにしましょう。
まとめ
今回は、ネットショップ利用の市場調査をもとに「ネットショップで買う理由」について考察していきました。
調査結果の1位は「実店舗に比べて価格が安い」という理由で、次いで「ポイントが貯まる」、「配送してくれる」という理由が続きました。価格やポイントといったお得感はユーザーにとって関心が高く、配送といった利便性も重要な項目と言えるでしょう。また、クレジットカードの利用率が高いことから、決済方法に対しても選択肢を用意することが求められています。
PRECSのEC構築サービス「リピスト」では、ユーザーのニーズに応えるための複数の決済方法を用意。また、詳細な行動分析をデータとして「見える化」できるため、常に最適なマーケティング施策を導入することが可能です。
ユーザーのニーズを形にできるカートサービスをお探しなら、ぜひリピストをお選びください。