ECサイトですぐ使える行動心理学のテクニックとは?
ユーザー心理を的確に把握して、売上に繋げるのはビジネスの常套手段です。
ECサイトでのマーケティングにおいても、行動心理学を用いたアプローチが多く見られます。そこで今回は、ECサイトですぐ使える行動心理学のテクニックをご紹介していきます。
サイトへの集客や売上アップの参考としてぜひ活用してください。
ECサイトで使える行動心理学のテクニック11選
行動心理学とは、人間の行動と心理状態の関係性を研究する学問のことを言います。
行動にはすべて心理的な影響が関係しているという視点に立って研究されたもので、ビジネスにおけるマーケティングにも広く活用されています。行動と心理に関係性があるなら、ユーザーの「心理」状態から、集客や購入といった「行動」に結びつけるアプローチが可能になるということ。
では、具体的にECサイトでも使える行動心理学のテクニックを見ていきましょう。
1.カクテルパーティー効果
カクテルパーティー効果とは、自分に関係のある情報に対して強い関心を持つという心理効果をいいます。
カフェやイベント会場など大勢の人が集う空間で、自分に関連のある単語だけが耳に届いた経験はありませんか?あれこそまさにカクテルパーティー効果の典型。人間は自分に関連が強い情報には強い関心を示す傾向があります。
ECでも、ユーザー本人に関連があると思わせる文章やバナーを用意することで、カクテルパーティー効果を狙うことが可能です。「30代におすすめ」「○○に悩んでいるあなた」といった、特定のユーザーに向けたメッセージを用意してみましょう。
2.単純接触効果
単純接触効果とは、人間は接触した回数が増えるごとに、親近感や関心を強くするという心理効果を言います。例えば、はじめは気にも留めていなかった動画広告でも、何度も視聴している内に好きになってしまった、といったケースが挙げられます。
ザイオンス効果とも呼ばれ、ECでは継続したSNSでの発信やリマーケティング広告など、ユーザーとの接触機会を増やすことが効果的でしょう。
3.返報性の原理
返報性の原理(へんぽうせいのげんり)とは、人間は何かをしてもらうとお返しをしなくては、と感じる心理のことを言います。
例えば、ECでよく活用される無料サンプルやプレゼントはこの返報性の原理からは効果的な手法で、「無料でもらったから、一度くらい本購入してみよう」という心理状態を生み出すことができます。
4.一貫性の法則
一貫性の法則もECで使える行動心理学のテクニックです。
人間は自分の言動や態度に一貫性を持ちたい生き物です。例えば、健康食品を取り扱うECサイトに、アンケートやチェックリストを用意したとします。ここには「健康で若々しくいたいですか?」「最近疲れやすくなっていますか?」といった、項目を用意して、ユーザーに回答してもらうように誘導します。
ここでユーザーが質問項目にチェックを入れると、先ほどの一貫性の法則が働き「健康でいたい→健康食品は効果がある→購入しよう」という行動を促すことができるという訳です。サイト内にこうしたコンテンツを設けておけば、一貫性の法則の効果を引き出すことができるでしょう。
5.認知的不協和
認知的不協和とは、人間は矛盾した状況を解消したいという心理が働く状態を言います。例えば、「食べながら痩せられる」というキャッチコピーは、まさに矛盾を抱えたものです。こうしたコピーを目にすると、ついついこの矛盾を解消したいためにリンクをクリックしてしまいたくなります。
これはECサイトへの集客を増やすには効果的な手法で、ネットニュースがタイトルの設定にこだわる最大の理由とも言えるでしょう。
6.権威への服従原理
白衣やスーツを着ていると、実際の人物像よりも頼もしさや心強さを感じることはありませんか?これは権威への服従原理が働いているためで、人間は「専門医慣習」や「専門家が推薦」といった権威に対して、実際よりも過大な評価を下してしまうという傾向があります。
これを利用して、ECでも商材への専門性が高い人物のコメントなどを採用してみましょう。もちろん、虚偽や誇大な表現にあたらないように注意してくださいね。
7.ハロー効果
ハロー効果も、権威への服従原理と似たような心理効果のことを言います。
人間は目立ちやすい情報に惹かれやすいというもので、「モデルの○○さんも愛用」「○○協会が採用」といったものがハロー効果にあたります。
こちらもECサイトでは広く用いられている行動心理学のテクニックです。
8.シャルパンティエ効果
ECサイトでは数字を活用したコピーやバナーを作成することも多いですが、その際はシャルパンティエ効果を活用してみましょう。
シャルパンティエ効果とは、同じ内容でも表現の仕方によって受ける印象が変化するという効果です。例えば「10万本突破!」と「100,000本突破!」ではどちらの方が多く感じるでしょうか。多くの場合、後者の方が数字が大きく感じるでしょう。
これがシャルパンティエ効果で、実際は同じ内容でも単位や表現を変えるなどして、ユーザーによりポジティブな印象を与えてみましょう。
9.希少性の法則
「限定」という言葉についつい商品を購入してしまう方も多いのではないでしょうか。これは希少性の法則が働いているためで、人間は数量や時間(期間)が限定されていると、商品の価値を高く見積もってしまう傾向にあります。
ECサイトのタイムセールなどはまさに希少性の法則を上手に活用したもので、行動心理学的にも効果的なテクニックと言えるでしょう。
10.テンション・リダクション
テンション・リダクションとは、何か大きな決断をしたあとは緊張が緩みやすいという心理状態を言います。例えば、高額な商品や購入を迷っていた商品を購入した直後は、このテンション・リダクションの状態にあります。
このタイミングで「ご一緒にこちらの商品も」といったアプローチを取ると、他の商品を購入してもらえる確率も高まるでしょう。
11.コンコルド効果
コンコルド効果とは、一定の金額や時間を投資すると、損をすると分かっていても投資を辞められない心理効果をいいます。
例えば、ECサイトであれば「あと○○円で送料無料」といった表示を出すことで、別の商品を購入してもらえるといった効果が期待できます。ユーザーはすでに本商品を購入するために金額と時間を投資しており、本来は必要ない別の商品も思いがけず購入してしまうといった流れです。
まとめ
今回は、ECサイトでもすぐ使える行動心理学のテクニックをご紹介しました。いかがだったでしょうか?
テクニックの中には、実際に経験したことがあるといった内容のものも多く含まれていたかと思います。それほど行動心理学は私たちの身近な存在であり、ECでも高い効果が期待できます。サイトの集客や売上アップを目指すなら、ぜひ行動心理学のテクニックを取り入れみましょう。
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