ECサイトの利益率を改善するために打つべき施策は?4つの観点から解説 - リピスト | EC/D2Cサイト構築システム

ECサイトの利益率を改善するために打つべき施策は?4つの観点から解説

ECサイトを運営する際、重要な指標となるのが利益率です。

利益率を高めるためには、さまざまな角度から施策を打たなければなりません。そのため、施策を打ち、PDCAサイクルを回していくことによって、徐々にECサイトの利益率が上がりやすくすることが大切です。

本記事では、ECサイトの利益率目安や利益率を改善するための具体的な施策について解説します。

売上アップを利益アップにつなげよう

ECサイトを運営する際には、売上アップを利益アップにつなげながら運営することが大切です。また、さまざまな施策によって売上が伸びても、運営コストも同じく増加していれば、利益は思うように伸びないことも

そのため、売上アップを図りながら、売上から利益へとしっかりとつなげていく戦略が求められます。利益を確保することで、新たな取り組みを始めるための原資も手に入ります。

ECサイトの利益率目安

ECサイトの利益率は、約20%が目安です。この約20%という数値は、ECサイトの運営にも活用できる「3・3・4の法則」「1・5・4の法則」を根拠としています。

【3・3・4の法則】

3・3・4の法則は、商品原価を30%、販売促進費を30%、その他の経費・営業利益を40%とする法則です。その他の経費を20%と考え、営業利益を20%とします。

【1・5・4の法則】

1・5・4の法則は、商品原価を10%、販売促進費を50%、その他の経費・営業利益を40%とする法則です。3・3・4の法則に比べて、販売促進費に重点を置いている点が特徴です。

上記の法則を参考に、ECサイトの特徴や取り扱う商品にあわせて最適な利益率を設定しましょう。

利益率の目安に関しては以下の記事も参考にしてください。

ECサイトの利益率目安はどのぐらい?考え方や利益を上げる方法を解説 – リピスト | EC/D2Cサイト構築システム

ECサイトの指標となる3つの利益

ECサイトの指標となる利益は、以下の種類があります。

  • 粗利益
  • 営業利益
  • 限界利益

それぞれの特徴について解説します。

粗利益

粗利益は、売上額から原価を差し引いた金額で、ECサイトがどれだけ利益を生んでいるかを示す基本的な指標です。たとえば、ある商品の売上が10万円で、その商品の原価が2万円だった場合、粗利益は8万円となります。

粗利益を売上で割った粗利益率が高いほど、利益を生み出しやすい商品であると判断できます。ECサイトでは多くの商品を扱うため、各商品の粗利益率を把握し、利益率の低い商品をどう取り扱うかを決めることが大切です。

営業利益

営業利益は、粗利益から販売費や一般管理費を差し引いた金額で、ECサイトの実際の利益を指す指標です。

具体的には、広告費や人件費など、売上を生み出すために必要な間接的な項目も計上します。たとえば、粗利益が20万円で、販管費・一般管理費が10万円の場合、営業利益は10万円となります。

限界利益

限界利益は、粗利益から変動費を差し引いた金額で、商品を販売した際の実質的な利益を示す指標です。

ECサイトで商品を販売する際には、顧客に付与するポイントや送料、梱包費、決済手数料などさまざまな変動費がかかります。実質的に粗利益よりも多くのコストがかかっているため、変動費を十分に考慮して利益を考える必要があります。

たとえば、粗利益が10万円で変動費が3万円の場合、限界利益は7万円です。

ECサイトでは限界利益が重要

ECサイトで利益を考えるにあたって重要な粗利益・営業利益・限界利益ですが、特に見るべき指標は限界利益です。ECサイトは、変動費が多くかかりがちな販売形態です。店舗での販売に比べて家賃などの固定費がかからない分、変動費に重点を置かなければなりません。

限界利益を中心に利益を考えることで、変動費を含めた価格設定を最適化しつつ、どのぐらいの利益を生み出せるのかを明確にできます。また、どのコストが売上に影響を与えているかを把握できるため、利益率改善にも役立ちます。

ECサイトの利益率を改善する施策

ECサイトの利益率を改善するためには、さまざまな施策を打つ必要があります。ECサイトの状況に適した施策を打つよう意識しましょう。

主なECサイトの利益率を改善する施策は、以下のとおりです。

  • 経費を見直してECサイトの利益率を改善する
  • システムを見直してECサイトの利益率を改善する
  • 個別施策を打つことでECサイトの利益率を改善する
  • 販売方法を工夫してECサイトの利益率を改善する

経費を見直してECサイトの利益率を改善する

経費を見直す際、見るべき項目は以下のとおりです。

  • 広告費
  • 備品費・梱包費
  • 配送料
  • 仕入れ額

それぞれ解説します。

広告費

ECサイトの利益率を上げるためには、広告費にかけている経費を見直しましょう。適切な方法で広告が出されていなければ、十分な成果を出すことはできません。広告費が成果を出せていない場合は、経費を無駄に使ってしまっていることになります。

成果を出すためには、まず広告戦略の分析が必要です。どの広告がコンバージョン(成果)を生んでいるのかを精査し、ターゲットを絞って広告を出しましょう。

備品費・梱包費

ECサイトを運営し、商品を販売するうえで少しずつ積み重なっていくコストが、備品費や梱包費です。主なコストの内訳は、以下のとおりです。

  • ダンボール
  • 封筒
  • 梱包用テープ
  • 緩衝材
  • デリバリーパック(納品書や送り状を入れる袋)
  • 結束バンド など

備品や梱包に使うアイテムは多岐にわたるため、それぞれの購入費用が高くなっていないかをチェックしましょう。日常的に使う物品のコストを抑えることで、じわじわと経費を下げられます。

配送料

配送料はECサイトの運営にかかる経費として大きい項目です。配送料を見直すことで経費が削減され、結果的に利益率がアップします。必要に応じて配送業者との交渉を行い、件数や量によって配送料が安くできるかどうかを検討してみましょう。

配送料を安くするのが難しい場合、複数の配送業者を比較検討することも大切です。料金やサービス内容を比べ、ECサイトの状況と照らし合わせて適切な業者を選定しましょう。

仕入れ額

ECサイトは商品を販売することで売上を得るビジネスモデルであるため、当然ながら仕入れ代が発生します。仕入れ代をいかに抑えるかが、利益をアップさせるコツとなるでしょう

仕入れ代は、商品の種類や購入量、購入先の価格設定によって変わります。同じ商品を取り扱っている仕入先が複数あれば、仕入れ価格を比べたうえで仕入先を決定することをおすすめします。また、生産者やメーカーから直接仕入れられれば、マージンが発生しないため、仕入れコストをさらに抑えられるでしょう。

ただし、低価格で仕入れられる仕入先であっても、納期の安定性には注意が必要です。納期の遅れが発生すると顧客を失う恐れがあります。

システムを見直してECサイトの利益率を改善する

システムを見直す際、見るべき項目は以下のとおりです。

  • カートシステム
  • 受発注システム
  • 決済代行サービス

それぞれ解説します。

カートシステム

カートシステムとは、ECサイトに必要な機能が一通りそろったシステムです。具体的には、以下のシステムなどがパッケージ化されています。

  • カート機能
  • 決済機能
  • 受注管理機能
  • 商品管理機能
  • 顧客管理機能
  • 販促管理機能

市場にはさまざまなカートシステムがありますが、具体的な機能や価格はそれぞれ異なります。そのため、ECサイトの現状や目標とする利益を踏まえたうえで、最適なカートシステムを選定することが重要です

もし売上目標を達成できずにいる状況下で多機能なカートシステムやプランを契約してしまっている場合には、経費の割合が高くなってしまうこともあります。後述の内容を参考にしながら、自社の状況に合わせたシステムを選んでください。

受発注システム

受注管理システムとは、複数のECサイトを運営している場合に各ECサイトのカートシステムで受注した内容を一元管理できるシステムです。複数のECサイトの受注処理に対応しきれず、処理を自動化したいと考えている方におすすめです。

受発注システムもカートシステムと同じく、さまざまなサービスがリリースされています。そのため、料金体系を比較検討したうえでシステムを選定することが、結果として利益率アップにつながります

決済代行サービス

ECサイトを運営する際には、多くの決済方法に対応した決済代行サービスの活用が欠かせません。ECサイトでは、クレジットカード決済や電子マネー決済、銀行振込など、顧客が支払い方法を複数から選べるようにしなければ、顧客満足度を高められません。

決済代行サービスを導入することで、顧客に幅広い決済手段を提供可能です。ただし、決済代行サービスを利用するためには、3%前後の手数料を支払わなければなりません。具体的な手数料は業者によって異なるため、サービスの範囲も踏まえつつ慎重に選びましょう。

個別施策を打つことでECサイトの利益率を改善する

ECサイトの利益率を改善するための施策例は、以下のとおりです。

  • 自社でマーケティングを行なう
  • 利益率の高い商品を選定する
  • チャットボットを導入する
  • キャンペーンを実施する
  • オムニチャネル戦略を立てる

それぞれ解説します。

自社でマーケティングを行なう

マーケティングは、ECサイトの認知度を高め、新規顧客を獲得するために必要な施策です。オンライン広告やSNS広告、検索エンジン広告(SEM)、バナー広告などを活用することによって、ECサイトの潜在顧客を少しずつ増やしていけます。

マーケティングは自社で行なう方法と専門業者に依頼をする方法がありますが、ある程度のノウハウがあり、リソースを確保できるなら自社で行いましょう。専門業者に依頼をすると成果は出やすくなりますが、多くのコストがかかります。

利益率の高い商品を選定する

利益率の高い商品を選定することで、ECサイトの利益を直接的に伸ばしていけます。選定にあたっての重要な取り組みは、市場と競合の分析です。需要が高い商品を見極めたうえで、競合他社と比べて顧客にメリットのある価格設定を行なうことが大切です。

ただし、あまりに価格を安くしすぎると、利益率の高い商品であっても得られる利益が少なくなります。目標とする利益率とのバランスを取りながら価格を決定してください。

利益率の高い商品は、市場の動きによって都度変わっていきます。そのため、市場調査を定期的に行い、必要に応じて商品ラインナップを調整するのが利益を伸ばすコツです。

チャットボットを導入する

ECサイトを運営する際には、顧客からさまざまな問い合わせが寄せられます。リソースが限られるなかで問い合わせにすべて対応していては、ほかの業務に回す時間を確保しきれなくなる恐れがあります。ひいては重要な施策や作業に時間を使いにくくなるため、結果として売上も利益も落としてしまう可能性が出てくるでしょう。

チャットボットを導入すれば、顧客からの問い合わせにAIが365日24時間自動で返答をしてくれます。これにより、顧客が必要とする情報をスピーディーに提供可能となり、顧客満足度が向上します。顧客対応にかける時間を減らせるため、利益アップのための取り組みに時間をかけられるようにもなるでしょう。

キャンペーンを実施する

ECサイトの利益率を高めたいなら、キャンペーンの実施が効果的です。キャンペーンを実施することで顧客を惹きつけられるようになり、結果として売上と利益がアップする効果が見込めます。

具体的なキャンペーンの内容としては、期間限定の割引やポイントアップ、プレゼントなどが考えられます。キャンペーン対象として利益率が高い商品をピックアップすれば、その分だけ利益を伸ばすことも可能でしょう。

定期的なキャンペーンの実施は顧客満足度アップにもつながるため、必要に応じて開催の検討をおすすめします。

オムニチャネル戦略を立てる

ECサイトだけではなく実店舗も運営している場合には、オムニチャネル戦略を立てることも利益アップにつながります。オムニチャネル戦略とは、ECサイトや実店舗の境をなくし、顧客がシームレスに買い物を楽しめる環境を整備する取り組みです。

たとえば、ECサイトで購入した商品を実店舗で受け取れるようにする、店舗で購入した商品をECサイトから返品できるようにするなどの施策が挙げられます。また、SNSアカウントとの連携もおすすめです。

オムニチャネル戦略を立てることによって、顧客がより買い物をスムーズにできるようになります。ファンを増やすことによって売上が伸び、それに伴って利益も上がっていくでしょう。

販売方法を工夫してECサイトの利益率を改善する

販売方法を工夫してECサイトの利益率を改善する方法は、以下のとおりです。

  • 単価を上げる
  • セット販売をする
  • サブスクリプションや定期販売を展開する

それぞれ解説します。

単価を上げる

利益を上げるための直接的な方法は、単価を上げることです。単価を上げれば、これまでと販売数が同じであっても、上げた分だけ利益を得られます。単価を上げる際には、競合他社や市場の分析が欠かせません。ECサイトで提供できる独自性を考慮したうえで、販売が見込める価格であれば単価を上げてもよいでしょう。ただし、提供できるサービスの品質や付加価値が高くないにも関わらず値上げを行えば、顧客離れを招くリスクもあります。

セット販売をする

ECサイトの利益率をアップさせる効果的な方法は、セット販売です。販売価格や利益率が異なる複数の商品をセット商品として販売することで、単体での販売よりも高い利益を実現できます。親和性の高い商品をセットにすることで、顧客の購買意欲も高められます。

セット販売商品の価格を決める際には、単品で購入するよりも価格がお得になるよう設定しましょう。

サブスクリプションや定期販売を展開する

ECサイトの利益率を上げるには、一人あたりの顧客が使用した金額を表すLTVを上げることが大切です。そのため、新規獲得だけではなくリピーターに向けた施策を展開する必要があります。

そのためには、サブスクリプションや定期販売の展開も有効です。継続して購入してもらうことで新規獲得と違って広告費がかからないため、利益が上がりやすくなるというメリットもあります。新規顧客を増やした後、サブスクリプションや定期販売に繋げることも視野に入れてください。

利益率を改善したいならカートシステム「リピストX」の導入を

ECサイトを運営するなら、どのようにして利益率を改善していくかは避けて通れない取り組みです。さまざまな施策を組み合わせて、ECサイトの利益を最大化できるようトライアンドエラーを繰り返しましょう。

カートシステムの導入やECサイトの運用予算の見直しをしたい場合には、ぜひリピストXをご検討ください。リピストXは「利益を最大化する」ことに特化したカートシステムであり、さまざまな機能を標準搭載しています。

たとえば、リピストXはこんな方におすすめです。

  • 自由度の高い販売設定・デザイン性で施策を運用したい
  • 人的作業を自動化してリソース不足を解決したい
  • かご落ち対策や表示速度の改善で新規獲得数を増やしたい
  • 効果的なアップセル・クロスセルの購入導線でLTVを上げたい

カートシステムの見直しから利益率改善に取り組みたいという方は、ぜひ以下のリンクからお問い合わせください。

リピストの公式サイトはこちら

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