緊急事態宣言はEC事業にどんな影響を与えるのか? - リピスト | EC/D2Cサイト構築システム

緊急事態宣言はEC事業にどんな影響を与えるのか?

緊急事態宣言はEC事業にどんな影響を与えるのか?

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて発令された緊急事態宣言は、消費行動の大変化をもたらしました。とくに顕著だったのがECサイトの利用者が急増したこと。外出自粛や休業要請の影響から巣ごもり消費が高まり、かつてない「ECバルブ」を迎えています。

そこで今回は、過去の緊急事態宣言のデータを読み解きながら、EC事業への影響や今後の展望について考察します。

緊急事態宣言によりEC需要が大幅に増加

2020年初頭から国内での感染が拡大した新型コロナウイルス。2021年4月現在、すでに二回の緊急事態宣言が発令され、消費行動に大きな影響を与えました。
総務省家計調査 消費支出
一度目の緊急事態宣言は2020年3月~5月に発令され、その間の消費支出は大幅に冷え込みました。総務省の家計調査によると、宣言が発令された2020年3月の消費支出は前年同期比で-6.0%。4月は-11.1%、5月は-16.2%と緊急事態宣言により消費活動が大きく落ち込んだことが伺えます。

ネットショッピング利用世帯の割合の推移(2人以上の世帯)

ネットショッピング利用世帯の割合の推移(2人以上の世帯)

一方で注目したいのが、EC需要の増加です。同調査でのネットショッピング利用世帯(2人以上の世帯が対象)の割合は、5月に50.5%を記録。50%を超えたのは史上初で、6月も50.8%、10月も50.9%と50%台の高水準をキープしています。

巣ごもり消費でECが拡大。新規ユーザーも増加

ネットショッピングの支出額の推移(2人以上の世帯

ネットショッピングの支出額の推移(2人以上の世帯)

EC需要の高まりは、ネットショッピングに利用した支出額からも伺えます。緊急事態宣言発出後の4月は1万4,622円でしたが、その後金額は右肩上がりで上昇し5月は1万5,873円、6月には1万7,252円と大きな伸びを見せています。5月の金額は前年同月比で16.5%増で、巣ごもり消費によるECサイトの利用増が顕著に伺えるデータです。

また、緊急事態宣言ではこれまでECサイトを利用したことがないユーザーもネットショッピングを利用する頻度が増加。これを機に従来までの消費行動を変化させるユーザーも多く、EC業界にとっては追い風となりました。

緊急事態宣言によるECへの影響3つのポイント

では、具体的に緊急事態宣言がEC事業に与えた影響を3つのポイントから整理していきましょう。

1.EC需要が高まり売上が増加

緊急事態宣言によりEC事業が大きな恩恵を受けたことは確かです。ご紹介したデータからも、巣ごもり消費の影響を受けて利用者数、利用金額ともに増加し売上を大きく伸ばしたサイトが続出しました。

宣言中は飲食店を中心とした実店舗が時短営業や休業を要請を受けるため、リアルでの消費活動が大幅に減退します。その分自宅で手軽にショッピングを楽しめるECへのニーズが高まり、ある種の「バブル」のような状況が生まれました。

2.新規ユーザーが増加する

新規ユーザーの増加も緊急事態宣言によりEC事業が受けた影響の1つです。

これまで実店舗を利用していたユーザー、とくに高年齢層はECを利用することを敬遠する傾向にありました。しかし緊急事態宣言により外出を自粛する流れが生まれると、この機会にとネットショッピングを利用するユーザーが増加。その利便性や魅力を実際に体験したことで、新たな顧客層が開拓されました。

ECはネット依存型のサービスとなるため、どうしてもリアルを生活圏とするユーザーの集客に課題を抱えていました。今回の緊急事態宣言はそうしたユーザーの消費行動を変える契機となり、事業者にとって追い風となりました。

3.新規参入や新たな業種が増加

EC事業そのものへの影響として、新たにEC事業に参入する事業者やこれまで少なかったサービスが増加した点も大きな変化です。

コロナ禍では、実店舗での営業が難しくなり新たな収益の軸としてEC事業に乗り出す店舗が増えています。これまでECを手掛けていなかった人気ブランドや店舗も新たにサイトをオープンするケースが見られます。

また、従来まではECでは少なかった業種も、オンライン配信などを利用してサービスを提供するなど、異業種の参入もトレンドの1つです。

三度目以降の緊急事態宣言がEC事業に与える影響は?

最後に、今後新たな緊急事態宣言が発令された場合の影響について考察しておきましょう。

まず、二度の緊急事態宣言や長引くコロナ禍の影響を受けて、EC事業に参入した事業者が大幅に増加しました。これは業界で争う競合他社が増えたということ。今後、新たな緊急事態宣言が発令された場合、一度目や二度目の時期よりも競争が確実に過熱化すると予想されます。

また、サイトやサービスの質が問われる流れも予想されるでしょう。過去の緊急事態宣言時にECが売上を伸ばしたのは、いわばバブルの恩恵とも呼べます。ユーザーもある程度宣言時の生活に慣れが生まれており、衝動的に買い物をするよりも、きちんとサービスやサイトの質を見極める傾向が予想されます。

今後「ECを開設したから売れる」という状況は減退傾向となり、質の高いサービスを提供できるサイトだけが生き残る競争が活発化するでしょう。

まとめ

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言は、EC需要の増加に繋がり、利用者や金額が大幅に増加しました。一方で新規参入した事業者の増加は競争の激化を生み、今後はサービスの質がより重要な意味を持ってきます。

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