リピート通販をはじめECの決済方法として需要が高い「Amazon Pay」。Amazonのアカウント情報を利用してECでの決済を完了できるサービスですが、事業者が導入を検討する際のポイントはどこにあるのでしょうか。
今回はAmazon Payの概要や導入するメリット・デメリットについて解説します。サービスの導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
Amazon Payとは？
Amazon Payとは、Amazonのアカウントを利用して決済ができるサービスのことです。いわゆるID決済の一つで、Amazonに登録してあるお届け先情報や決済情報を使って商品の購入ができるため、ユーザーは面倒な入力作業をスキップしてオンラインショッピングを利用できます。
現在Amazon Payでは下記の4種類の支払い方法が利用でき、ユーザーは任意の方法を選択して決済を完了できます。
- クレジットカード
- デビットカード
- プリペイドカード
- Amazonギフト券
リピート通販で導入する上でのメリット・デメリット
ではリピート通販やD2CなどのECで、Amazon Payを導入するメリットとデメリットを見ていきましょう。
【メリット】売上アップや離脱防止につながる
- 売上アップが期待できる
- セキュリティの安心感を訴求できる
- 離脱防止に繋がる
Amazon Payを導入するメリットとして、売上アップが期待できる点が挙げられます。大手ECモールのAmazonは日本国内でもユーザー数が多く、すでにAmazonアカウントを保有している人も多い傾向にあります。そのため自社のリピート通販やD2CにAmazon Payを導入すれば、アカウント保有者が自社サイトで購入する機会が増えます。新規顧客の獲得効果も期待できるため、売上アップが見込めるでしょう。
またAmazonは世界水準のセキュリティを導入しているため、ユーザーは安心感を持ってサイトを利用できます。普段から使い慣れている決済手段に対しての信頼感もあるため、サイトの安心感を訴求できるでしょう。
最後に離脱防止に繋がる点もAmazon Payを導入するメリットです。リピート通販をはじめECサイトでは、購入者情報を入力する場面でのかご落ちが多い傾向にあります。住所やメールアドレス、クレジットカード情報を入力する作業は非常に面倒で、入力途中で購入を諦めてしまうためです。その点Amazon Payなら、すでに購入者情報は登録が済んでおり、IDとパスワードさえ入力すれば入力作業をスキップして決済が完了します。ユーザーにとっては利便性に優れており高い離脱防止効果が期待できます。
【デメリット】決済手数料の発生や導入時の審査が必要
- 決済手数料が発生する
- 導入時に審査が必要
- サービス側での手数料変更の可能性がある
Amazon Payのデメリットとして、決済手数料が発生する点が挙げられます。Amazon Payは初期費用・月額料金は無料ですが、商品が決済される度に手数料が発生します。手数料の割合は以下の通りです（2022年9月現在）。
- デジタルコンテンツ以外（物理的商品・サービス等） 3.9%
- デジタルコンテンツ 4.5%
この手数料は事業者が負担することになるため、その分利益率が低くなる点はデメリットでしょう。
またAmazon Payには導入前に審査が必要です。1週間弱で審査は完了しますが、今すぐにサービスを導入したい事業者にとってはこちらもデメリットとなります。
最後に、ASPのカートサービスによってはAmazon Payと連携できない可能性があります。ASPではさまざまな外部サービスと連携が可能ですが、中には連携できるサービスが限られており、Amazon Payが導入できない可能性も考えられます。カートサービスの選択時にAmazon Payの導入を予定している場合は、連携可能なサービスを選ぶようにしましょう。
まとめ│Amazon Payの導入はメリットが大きい
今回はリピート通販やD2CなどのECで、Amazon Payを導入するメリット・デメリットについて解説しました。
デメリットとしてもっとも気になるのが決済手数料の発生ですが、これは購入率アップや離脱防止のための必要経費と考えることもできます。Amazon Payの導入が成果に繋がるのであれば、メリットの方が大きいと結論付けることができます。
ただ一点だけ注意したいのが、自社サイトのメインユーザーとAmazon Payの相性です。ユーザー数が多いとご紹介したAmazon Payですが、年齢層が高いユーザーはまだまだ銀行振込や代引決済のニーズが高いといえます。リピート通販ではシニア向けのサプリメントや健康食品を取り扱うことも多いですが、こういった場合はAmazon Payの導入が成果に繋がるのか、事前にアンケートや調査を行っておきましょう。
