CRMの考え方に基づくメールマーケティング
せっかくのメールマーケティングも、CRMなしではただのメルマガと同じものになりかねません。CRMの考え方から見たメールマーケティングは、どんな意味を持つのでしょうか。両者の関係性についてみていきましょう。
CRMとメールマーケティングの関係
メールマーケティングとは、その名のとおりメールを利用したマーケティングで、顧客を購買へリードするための手法です。
一方、CRMとは顧客との関係性を維持発展させて売り上げ拡大につなげようとする考え方です。このことからもわかるように、メールマーケティングはCRMのひとつとして位置付けることができます。
では、CRMシステムのもとでのメールマーケティングとは、どのような意味があるのでしょうか。ECサイトがマーケティングとしてメールを発信するというのは、通常の場合はサイト側からの一方通行となります。顧客側からのリクエストに応えて発信したわけではありません。
つまり、必要としていない人に対してメッセージを届けて、それを読んでもらわなければならないのです。ここにCRMの一環でメールマーケティングを実施することの意味が生じるわけです。
メルマガの限界
ここで少しメールマガジン(メルマガ)のことについて触れてみましょう。メルマガはリストの対象者にあてて一斉に同一のメールを送信するもので、多くの場合は週に1回などの定期的な発行となります。
メールをひとつ作れば多数の相手に届くという効率の良さがもてはやされましたが、近年ではその効力も薄れてきました。
メルマガの問題は「不特定多数」に「同一メール」を送るという点にあります。お得な情報をたくさんの人に発信すれば、それだけ多くの人の目に留まって反応が増えるかと思いきや、現実にはそうはなりません。必要としない人に送ったところで開封してもらえないどころか、かえって購読解除となってしまうからです。
また、メルマガの発行者があまりに増えすぎたために、どれも似たような内容だと飽きられてしまったこともあります。
メールは有効なツール
かといって、その送り方が問題だというだけのことであって、メール自体の価値が下がったわけではありません。正しい内容で、正しいターゲットに、正しいタイミングで送りさえすれば、メールは十分に効果を発揮してくれます。メールマーケティングの狙いもここにあります。
よく誤解されますが、メールマーケティング=メルマガではないのです。(メルマガはメールマーケティングの一部として位置付けることはできます)
では、数ある顧客リストの中から、どうやってそんなターゲットを選び出すことができるのでしょうか?
それを可能にするのがCRMシステムなのです。
メールマーケティングできること(例)
・顧客が購入した時点でお礼メールを送り、1週間たった時点で様子伺いのメールを送る
・消耗品の交換時期に、早めの購入を促すメールを送る
・ある商品のオプションの新商品が発売されたので、過去の購入者に案内のメールを送る
・顧客の誕生日の1週間前にお祝いのメッセージとともに特典の案内を送る
・1年間レスポンスのなかった顧客は、送付リストから外す
ほんの一例をあげましたが、アイデア次第でいろんなパターンができます。いずれも顧客データの中からその条件にマッチするものを抽出してターゲットにしていることがおわかりかと思います。
これがCRMの機能しているところで、人の手によるオペレーションですと、なかなか容易ではありません。
もちろん、いくらCRMを利用したメールマーケティングでも相手にはただのメールとして到着しますので、開封してもらうためにはタイトルや差出人名の表記にも気を配る必要があります。
CRMとメールマーケティングの相乗効果
メールマーケティングはCRMのもとで実施してこそ効果を発揮し、CRMもメールマーケティングを利用することで、本来の目的である顧客との関係性をさらにステップアップすることができるといえるでしょう。
リピストでもステップメール機能をはじめ、豊富なCRM&メールマーケティング機能を備えていますので、よりパーソナルなフォローアップが可能となります。