EC市場で圧倒的シェアを持つAmazonと楽天
日本のEC市場のシェアを大きく占めるAmazonと楽天市場。
EC市場での2大メジャーともいえる両社ですが、実は目指す方向はまったく異なっています。その違いをまとめました。
目次
EC市場でどれくらいのシェアを占めているのか
EC市場でのトップといえば、まず最初に出てくるのはAmazonか楽天市場でしょう。
この2社は具体的にどれくらいのシェアを持っているのでしょうか?インプレス総合研究所の“インターネット通販TOP100 調査報告書2014”によると、それぞれの2013年の流通総額(推定含む)は次のとおりです。
・楽天市場 1.73兆円
・Amazon 1.1兆円<
2013年のBtoC-EC市場規模が11.6兆円ですから、この2社だけで実に4分の1のシェアを占めることになります。
Amazonと楽天は運営形態が異なる
2社の比較ですと、楽天はAmazonの1.5倍の額で国内EC市場のトップシェアを占めています。しかし、メディアのニュースなどでネットショップが話題になるときは、たいていの場合楽天ではなくAmazonの方が引き合いに出されます。
それは両者の運営形態の違いにあります。つまりAmazonは、それ自体が一つのネットショップであるのに対し、楽天はネットショップの集合体(=モール)であるという点です。Amazonにも「マーケットプレイス」というモールがありますが、それについては後ほどご紹介します。
Amazonの運営形態
Amazonの場合、通常イメージされるネットショップとは異なる点がいくつかあります。サイト内には細かなカテゴリーごとに商品がリストされていますが、個々については基本的なスペックが記載されているだけで、売り手の商品に関する説明文章や動画などはありません。この点は、一般に考えられるEC市場ショップ運営のセオリーからは反しています。
Amazonの最大の強みは、圧倒的なアイテム数と低価格設定でしょう。「ここに来れば何でもある」という大型スーパーマーケットのような感覚に加え、ほとんどのものが業界最低水準の価格設定がされているとくれば、人気を集めるのも当然です。
楽天の運営形態
楽天は、一部を除いては基本的には器としてのショッピングモールを運営しているだけで、売り上げの実態は出店しているネットショップが作り上げています。「売上高」ではなく「流通額」と表記するのはそのためです。
個性を持った販売店の集合体(マーケット)ですから、「楽天に来れば何でもある」のはAmazonと同じですが、売れるかどうかはショップ自身のノウハウにかかっています。つまり、EC市場での「正攻法」な運営が重要となるわけです。
単独事業者としてのAmazonのシェア
先述の通り、EC市場において単独の販売者としてのシェアを見た場合、Amazonが圧倒性1位となります。
日本ネット経済新聞(運営・日本流通産業新聞社)が発表した“2014年度インターネット通販売上ランキング”によると、調査対象505社の売上合計3.3兆円のうち、Amazonが7,000億円(推定・モール除く)で2位のアスクル1,900億円(推定)、3位の千趣会830億円を大きく引き離しています。同社の調査結果では8年連続首位とのことです。
モール出店店舗数はAmazonの方が多い
両社ともにモールを運営しているということは先に述べましたが、意外なことに出店数ではAmazonは楽天の4倍もあります。それなのに流通総額シェアは楽天の方が大きいのはどうしてでしょうか?
最終的に価格勝負
それは出店のハードル(費用や手間)が圧倒的に低いことによります。Amazonでは、楽天に比べると出店のハードルがないに等しいほどです。
リアルでいうところの「店舗レス」の状態でも可能で、むしろ個別のサイトを構えることはできません。
しかし逆に言うとページに手を変えることができないため、結局は商品のスペック勝負になります。
どちらに出店するか?
上記を踏まえて、Amazonと楽天のどちらに出店するべきかというと、得意な販売方法で決めるべきです。
同じ商品を販売している事業者が多数いて、他の事業者よりも価格で下回れるのならばAmazon、ページ作成などで差別化ができるなら楽天に出店した方が成功する確率は上がるでしょう。
日本のEC市場のシェアを大きく占めるAmazonと楽天市場。
EC市場での2大メジャーともいえる両社ですが、実は目指す方向はまったく異なっています。その違いをまとめました。
EC市場でどれくらいのシェアを占めているのか
EC市場でのトップといえば、まず最初に出てくるのはAmazonか楽天市場でしょう。
この2社は具体的にどれくらいのシェアを持っているのでしょうか?インプレス総合研究所の“インターネット通販TOP100 調査報告書2014”によると、それぞれの2013年の流通総額(推定含む)は次のとおりです。
・楽天市場 1.73兆円
・Amazon 1.1兆円<
2013年のBtoC-EC市場規模が11.6兆円ですから、この2社だけで実に4分の1のシェアを占めることになります。
Amazonと楽天は運営形態が異なる
2社の比較ですと、楽天はAmazonの1.5倍の額で国内EC市場のトップシェアを占めています。しかし、メディアのニュースなどでネットショップが話題になるときは、たいていの場合楽天ではなくAmazonの方が引き合いに出されます。
それは両者の運営形態の違いにあります。つまりAmazonは、それ自体が一つのネットショップであるのに対し、楽天はネットショップの集合体(=モール)であるという点です。Amazonにも「マーケットプレイス」というモールがありますが、それについては後ほどご紹介します。
Amazonの運営形態
Amazonの場合、通常イメージされるネットショップとは異なる点がいくつかあります。サイト内には細かなカテゴリーごとに商品がリストされていますが、個々については基本的なスペックが記載されているだけで、売り手の商品に関する説明文章や動画などはありません。この点は、一般に考えられるEC市場ショップ運営のセオリーからは反しています。
Amazonの最大の強みは、圧倒的なアイテム数と低価格設定でしょう。「ここに来れば何でもある」という大型スーパーマーケットのような感覚に加え、ほとんどのものが業界最低水準の価格設定がされているとくれば、人気を集めるのも当然です。
楽天の運営形態
楽天は、一部を除いては基本的には器としてのショッピングモールを運営しているだけで、売り上げの実態は出店しているネットショップが作り上げています。「売上高」ではなく「流通額」と表記するのはそのためです。
個性を持った販売店の集合体(マーケット)ですから、「楽天に来れば何でもある」のはAmazonと同じですが、売れるかどうかはショップ自身のノウハウにかかっています。つまり、EC市場での「正攻法」な運営が重要となるわけです。
単独事業者としてのAmazonのシェア
先述の通り、EC市場において単独の販売者としてのシェアを見た場合、Amazonが圧倒性1位となります。
日本ネット経済新聞(運営・日本流通産業新聞社)が発表した“2014年度インターネット通販売上ランキング”によると、調査対象505社の売上合計3.3兆円のうち、Amazonが7,000億円(推定・モール除く)で2位のアスクル1,900億円(推定)、3位の千趣会830億円を大きく引き離しています。同社の調査結果では8年連続首位とのことです。
モール出店店舗数はAmazonの方が多い
両社ともにモールを運営しているということは先に述べましたが、意外なことに出店数ではAmazonは楽天の4倍もあります。それなのに流通総額シェアは楽天の方が大きいのはどうしてでしょうか?
最終的に価格勝負
それは出店のハードル(費用や手間)が圧倒的に低いことによります。Amazonでは、楽天に比べると出店のハードルがないに等しいほどです。
リアルでいうところの「店舗レス」の状態でも可能で、むしろ個別のサイトを構えることはできません。
しかし逆に言うとページに手を変えることができないため、結局は商品のスペック勝負になります。
どちらに出店するか?
上記を踏まえて、Amazonと楽天のどちらに出店するべきかというと、得意な販売方法で決めるべきです。
同じ商品を販売している事業者が多数いて、他の事業者よりも価格で下回れるのならばAmazon、ページ作成などで差別化ができるなら楽天に出店した方が成功する確率は上がるでしょう。