EC運営に活かしたい、30代の消費行動・興味関心の徹底調査 - リピスト | EC/D2Cサイト構築システム

EC運営に活かしたい、30代の消費行動・興味関心の徹底調査

EC運営に活かしたい、30代の消費行動・興味関心の徹底調査

世代別の消費行動や興味関心は、EC運営を行う上でしっかり押さえておきたいポイントです。ターゲットにマッチした施策を実行できないと、せっかくの販促活動も効果を発揮できません。

そこで今回は、30代に焦点を当てて、消費行動や興味関心の特徴について解説します。世代独特の特徴はどこにあるのか、一緒に探っていきましょう。

30代の消費行動の特徴は?

30代は、結婚や子育てといったライフイベントの有無が消費行動に大きく影響を与える世代です。ライフイベントに関連する項目への消費は増加するものの、それ以外の部分では出費を抑える傾向が顕著に伺えます。

一方で、子どもの頃から景気動向が停滞していたため、消費活動は堅実で華美な消費を敬遠する傾向があります。正規雇用と非正規雇用が入り乱れる状況も、30代移行からはとくに目立ち、個人のライフスタイルを見極めた販促活動が重要となってきます。

ではデータを元に消費行動の特徴をもう少し詳しく分析してみましょう。

ライフイベントに関連する消費が増加する

消費者庁が発表した「平成29年版消費者白書」のデータを見ると、「あなたが現在お金を掛けているものは?(複数回答可)」という質問に対して、20代~40代では次のような結果が出ました。

世代 20代 30代 40代
1位 食べること 71.2% 食べること 73.8% 食べること 69.8%
2位 ファッション 52.1% ファッション 39.3% 子どもの教育 47.7%
3位 交際 45.2% 子どもの教育 34.8% 住まい 28.4%
4位 理美容 41.7% 住まい 31.2% ファッション 26.5%
5位 貯金 34.4% 貯蓄 30.2% 理美容┃交際 25.8%

30代のデータで特徴的なのが、子どもの教育と住まいへの出費が20代と比べ大幅に増えていること。これは30代では結婚や子育てといったライフイベントが発生し、生活のスタイルが大きく変化する人が増えたためで、子育てや子どもへの教育にお金をかける流れが顕著になります。

貯蓄の割合が若年層で増加。質の高いサービスは不可欠

一方で気になるのが、貯蓄の割合が若年層で増えている点です。40代では上位5つに貯蓄がランクインしていませんが、30代・20代では5位にランクインしています。実は10代でも貯蓄が27.9%で5位に入り、若年層が無駄な消費を控えて将来へ備える傾向が高まっていることが分かります。

背景にあるのは将来への不安です。現在の日本では若年層になるほど不景気の時代を長く経験しており、将来への展望に不安を抱く傾向にあります。また非正規雇用が増えたことで収入面での不安も大きく、自然と消費行動を抑えて貯蓄に回す割合が増えていると予想できます。

ここから見えてくるのが、機能性やブランドイメージだけを売りにする大味なマーケティングが通用しないということ。無駄な出費を抑えるということは、商品やサービスを購入する際は間違いのないよう時間をかけて検討します。かつての大量生産・大量消費の時代のようにただ機能性や価格だけを売りにする方法では、30代の購買意欲は刺激されません。

商品の機能性はもちろん、接客やアフターサービス、ブランドイメージなど総合的なサービスの質が高くなければ、集客や売上に繋げることはできないでしょう。

30代向けのEC運営に繋がる3つのポイント

では、ECサイトを運営する際に、30代に対してアプローチするにはどのようなポイントを押さえればよいのでしょうか?

1.ターゲットの見極め

1つ目は、ターゲットの見極めです。

冒頭でも触れたように、30代は消費行動を大きく変えるライフイベントが多い世代です。一方で、シングル層・結婚未子育て層・結婚子育て層などターゲットの傾向がバラエティに富む傾向にあります。

そこで商品やサービスを提供する際も、30代という世代で一括りにせず、結婚の有無や子育ての有無など一歩踏み込んだターゲットの見極めが重要でしょう。自社ECの商品の特徴を押さえつつ、どのターゲットにアプローチするのかしっかり検討して施策を立案しましょう。

2.SNSの傾向を把握する

2つ目は、よく利用するSNSの傾向を把握すること。

ガイアックスの調査によると、30代がよく利用するSNSは、下記のような結果となっています。

  • 1位 YouTube 75.4%(男性:53% 女性:47%)
  • 2位 LINE 74.6%(男性:46% 女性54%)
  • 3位 Twitter 48.6%(男性:51% 女性49%)
  • 4位 Instagram 39.9%(男性:38% 女性:62%)
  • 5位 Facebook 36.7%(男性:48% 女性52%)

ECではSNSを通しての集客が欠かせません。特徴の1つがインスタグラムのユーザーが多いこと。これは若年層に見られる傾向で、40代になるとファイスブックのユーザーが多くなります。一方で、20代・10代では人気を集めるTikTokはユーザーが少なく、ビジネスシーンで利用できるSNSを好む傾向も世代の特徴でしょう。

また、SNSと関連して男女による購入動機の違いにも触れておきましょう。NTTコムの調査によると、商品やサービスの情報を得る媒体として男性はWebサービス、女性はTVを好むことが分かりました。また、男性はレビューサイトや口コミサイトを参考にする傾向が強い一方で、女性は友人や家族からの情報を重視する傾向が見て取れました。

自社ECの商品が性別を選ぶタイプであれば、こうした傾向も参考にして施策に反映させましょう。

3.サイトの手軽さや利便性

3つ目は、サイトの手軽さや利便性を意識するということ。

30代はほぼデジタルネイティブの世代で、ECをはじめとしたサービスにも積極的な傾向にあります。複数のサイトやサービスを使い分けることにも長けているため、サイトの手軽さや利便性には非常に敏感です。

サイトのUIや決済方法などをしっかり見直し「わざわざ選びたくなる」サイトを目指すようにしましょう。

まとめ

今回は、30代の消費行動や興味関心の特徴をご紹介しながら、EC運営で押さえておきたいポイントを解説しました。

30代はライフイベントが多く、消費行動がその都度変化しやすい世代です。また、価値観や働き方も多様化しているため、ECでの販促を検討する際はそれぞれのターゲットに合った的確なアプローチが重要となってきます。また、サイトの手軽さや利便性にもしっかりこだわりたいところです。

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