【事例考察】カゴメのECが実践するLTVアップに繋がるCRM施策とは - リピスト | EC/D2Cサイト構築システム

【事例考察】カゴメのECが実践するLTVアップに繋がるCRM施策とは

飲食品や調味料などを取り扱う「カゴメ」のECサイトでは、近年コールセンターを中心としたCRM施策で注目を集めています。

新規顧客の獲得や、原材料の高騰で売上が落ち込んでいたカゴメですが、どのような手法でLTVアップを実現したのでしょうか?今回は、カゴメのECが実践するCRM施策についてご紹介します。

CRMとは?

CRMとはCustomer Relationship Management (カスタマー リレーションシップ マネジメント)の略で、日本語では「顧客関係管理」と呼ばれています。CRMの狙いはユーザーとの良好な関係を継続的に築くこと。顧客のリピーター化やファン化を促すことで、売上を拡大することが目的です。

カゴメがCRM施策を強化した背景とは?

カゴメのEC部門では、原材料の高騰や流通コストの増加により、売上の悪化が続いていました。CRM施策を導入した背景には、こうした状況を打開したい意図がありました。

リピーターやファン化を促し、LTV(顧客生涯価値)を高めることに繋がるCRM施策は、売上を改善するのに効果的な手法です。新規顧客を開拓するには限界がありますが、LTVの向上であればまだまだ打つ手はあります。結果として、この決断はカゴメのEC事業が大きく回復する重要な一手となりました。

カゴメが取り組んだCRM施策を解説

カゴメのECサイト

では、カゴメのEC部門では具体的にどのようなCRM施策に取り組んだのでしょうか?

1.コールセンター業務の改善

カゴメがまず取り組んだのが、コールセンター業務の改善です。カゴメのEC部門では、オフラインからの注文が多く、とくに電話を利用するユーザーが多い傾向にありました。一方で、コールセンターは質・量ともに課題が多く、顧客への対応に多くの改善点を抱えていました。そこでカゴメでは業務委託している企業と協同で、コールセンターの改革を推進。

具体的には、コミュニケーター(オペレーター)にサービス提供に関する裁量権を与え、顧客それぞれにきめ細やかな提案を行えるようにしました。ユーザーによって求めるニーズは多様でマニュアル対応にはまるものだけではありません。実際に電話を受け、直に話をするコミュニケーターこそがそのニーズをもっとも敏感に察知し、対応することができます。

この取り組みを始めてから6ヵ月後にはLTVが前年比の28%増を記録。まさにCRM施策がLTVの向上に直結した取り組みと言えるでしょう。

2.ファン化へ繋がる指標を導き出す

次にカゴメが取り組んだのが「ファンレベルアップ施策」です。

LTVのアップとともに、ECサイトでは商品やブランドに対してロイヤリティを感じてくれる「ファン」を育成することも重要となってきます。

カゴメではどんな人がファンになるのかを特定し、その行動を徹底的に分析。そこから得られたデータをスコアリングすることで、ファン化に繋がる指標を導き出しています。

指標化を進められれば、より効率的なアプローチが可能となる上、ロイヤリティという無形の存在を客観的に分析することも可能です。これはマーケティング戦略を練る上で利用価値の高い情報と言えるでしょう。

3.ユーザーのストレスを限りなくゼロにする

カゴメが取り組むCRM施策には、ユーザーのストレスを限りなくゼロにするためのものも多く見られます。

例えば、配送に利用する段ボールの利便性を高める取り組みでは、ミシン目を入れることで、力を加えなくても開けやすい段ボールへと改良を重ねています。とても小さな取り組みのようですが、ユーザーがストレスを感じるポイントは些細な箇所にこそ隠れています。

ECサイトのUI(ユーザーインターフェース)の改善もユーザーのストレスを減らすには欠かせません。スムーズに商品を検索・購入できる仕組みを提供することも、CRM施策の1つに挙げられるでしょう。

ファンが新規顧客を呼び込む好循環を作る

ここまでカゴメがLTVの向上を目指して取り組んだCRM施策をご紹介しました。

CRM施策を進めることで新規顧客がリピーターへ、リピーターがファンへと段階を踏むようにして成長していきます。LTVの向上という意味ではこの流れだけでも十分ですが、さらに期待できるのはファンが新規顧客を呼び込むという現象。

これは、商品やブランドのファンにまで成長した顧客は、周囲に対して新規顧客獲得に繋がる行動を起こす傾向にあるということ。つまり、自社でCRM施策を推進し、ファン化を進めることは、結果として新規顧客へと繋がる好循環を生むという訳です。

このサイクルができあがれば、広告宣伝費はもちろん、新規獲得へのコストも抑制するできます。これは、CRM施策を継続する上で、頭に入れておきたいポイントです。

まとめ

今回はECサイトのCRM施策について考察すべく、カゴメが取り組んだ具体例をご紹介しました。

カゴメではコールセンター業務を中心としてCRM施策に取り組むことで、売上やLTVが大きく改善。それまで効率化だけにこだわってきた姿勢に変化を加え、顧客と密なコミュニケーションを取れる「非効率性」をあえて取り入れた点も評価するべきポイントでしょう。

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